歌広場淳が格ゲーで取り戻したハングリー精神「2020年下半期は、新人のテンションでガツガツいく!」

歌広場淳が格ゲーで取り戻したハングリー精神「2020年下半期は、新人のテンションでガツガツいく!」

 大のゲームフリークとして知られ、ゲーマーからの信頼も厚いゴールデンボンバー・歌広場淳による連載「続・格ゲーマーは死ななきゃ安い」。今回は、オンラインゲームイベントで注目の対戦を終え、また「ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2020」のプレシーズン大会へのエントリーもした歌広場に、対戦や大会へ臨む上での心構えについて聞いた。その口から飛び出したのは、覚悟にも似た強い言葉。「何が何でも勝ちたい」という、格闘ゲーマーとしての原点に立ち返った彼が語る、今後に向けての意気込みに注目してもらいたい。(編集部)

「一回一回、新人のテンションで本気でぶつかる」

 今回は、格闘ゲームをガチでやり込んでいると避けて通れない、重要な対戦や大会に参加する際の準備や心構え、そしてそこからの学びについて語りたいと思います。「勝負」の場面というのは社会生活のなかでも度々訪れるものなので、僕にとってゲームの外でも共通した考え方になっているかもしれません。

 6月27日に開催されたオンラインゲームイベント「Intel Presents. SFV PLAYING TOKYO vol.0」で、僕は高知県須崎市の“格ゲーがうますぎるご当地キャラ”こと「しんじょう君」のリュウと3度目の対戦をしました。結果は、これまでにない惨敗……! その理由を分析すると、まず単純にしんじょう君のやり込みがスゴすぎたことがありますが、3先(3試合先取)を短期決戦と捉えてしまい、相手のプレイへの冷静な対応より、「自分がやりたいこと」に意識を割き過ぎたことがあります。食らってはいけない技を毎ラウンド食らってしまっていて、本来は、一度受けに回ってから、反撃への道筋を冷静に見極められればよかったのですが、その部分が本当に未熟だった。

 僕が使っているケンというキャラクターは尖っている部分がありますが、トータルの強さは、たぶん普通からちょっと弱めくらい。いいところは、「4フレーム」ととても速い、立ち弱キックという反撃技を持っていることで、これが性能のいいキャラクターに対しても勝負できるところです。ですから、受けに回ってもできることはあるのですが、これまではノリで押し切っていたから、それも見えていなかった。

 ゲームの中のことについてはそうした反省点がありましたが、一方でより大きかったのは、しんじょう君と「気持ち」の強さが違ったことです。しんじょう君はご当地キャラクターということもあり、こういう配信番組に出てくる機会も限られていて、その一回をとても大事にしていることが伝わってきました。比較すると、僕にはそういう気持ちが薄かったかもしれない。昔はもっとガツガツしていて、必死だったのに……そう考えると、ものすごい悔しさがわいてきたんです。

 僕は配信のMCポジションだったので、プレイヤーとしてのマインドになるための切り替えが難しかった、ということ以上に、貪欲に勝ちを目指すより「番組的に面白いプレイをしたい」と思ってしまっていた。ゲーム番組に出演させていただくことが増えているなかで、「一回一回、新人のテンションで本気でぶつかる」という、ゴールデンボンバーで活動する上でも最も大切にしていることがないがしろになっていたんじゃないか。いつでもフレッシュな気持ちを持ち続けて、高いテンションをキープできる人がスゴいんだ、と思い続けてきたのに。またゲームを通じて、ゲーム以外にも通じる大事なことを学びました。2020年下半期テーマは、ハングリー精神を持って、もっとガツガツいくことです!

 一方で、よかった点もなかったわけではありません。今回の対戦で個人的にはひとつ、光るものを見せられたと思うんです。近年の格闘ゲームは昔よりかなり厳密になっていて、知識がないとどうにもならないシチュエーションがとても多い。昔は漠然と「これ、反撃入るんじゃね?」で通用したものが、いまはフレームデータなどの数字として厳密に出てしまいます。だからこそ、プロゲーマーの「こんなシチュエーションまで想定していたのか!」という細かな対策に感動するのですが、僕もしんじょう君のリュウと対戦する上で、「リュウVSケン」の特定の場面でしか成立しない対策を用意していました。

 格ゲーを知らない人は何となく聞いてもらいたいのですが、リュウは波動拳という飛び道具が強いので、基本的に相手と距離を取り、下がりながら戦います。その関係上、ケンのような前がかりなキャラクターとの対戦では、よく「画面端」を背負うことになる。画面端に行くと、それ以上後ろに下がることができず、行動を大きく制限されるので、基本的に不利な状況になります。そこで、リュウは空中竜巻旋風脚という技で画面の逆サイドに逃れようとするんですが、それに対してケンは、奮迅脚というVスキル(キャラクター固有の特殊技)で追いかけて、狩ることができる。これは、前回の対戦では意識していなかった、細かい対策でした。結果は惨敗だったものの、今まで意識していなかった対策を準備してそれを実戦で決められたのは僕にとっては大きな進歩であり、そのシーンを見返すと、自分で「カッコいい……!」と思ってしまいます(笑)。

 僕は『ストリートファイターV』の勉強、つまり実際に対戦するのではなく、「座学」に割く時間が圧倒的に足りず、「対策」以前に基本的な知識不足を痛感しています。しかしそのなかで、対戦や大会の前に一から基本的な情報を掻き集めようとするのは、例えばボディービルの大会に出る1週間前に、そこから筋肉量自体を増やそうと基礎トレーニングに時間を割くようなもの。それには無理がありますが、一方で、ポージングの美しさを研究することで、全体の印象を上げることは、短い時間でも可能かもしれない。あるいは、期末テストで常に勉強をしている人たちには敵わないけれど、一夜漬けでヤマが当たれば、勝負になることもあるでしょう。プロゲーマーのような普段からのやり込みや研究が現実的に不可能でも、試合の前、大会の前にはそういうポイントを用意して、輝くプレイを見せたいと思っています。

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「インタビュー」の最新記事

もっとみる