めるる、Hina、さなり、Rude-α……ABEMA恋リア、なぜ次世代スターの登竜門に?

 オオカミシリーズ史上前代未聞の御法度を犯してまで、自身の本気の想いを伝えた伝説回として、いまだに名を馳せるのがラッパーのさなりだ。あいりる(古田愛理)からの一途な想いに、オオカミだったさなりが心動かされ、本気の恋に落ちてしまう。彼は自分自身がオオカミであることをどうしても自分の口から直接伝えたいと考え、あいりるに向けて作った曲「Flow Love」に自身の想いを託す。そこには彼女への想いだけでなく、自身の正体にも繋がる決定的なヒントが隠されており、「Flowを反対に読むと……」というまさかの展開に、スタジオからも視聴者からも「鳥肌が立った」と衝撃と号泣を誘っていた。

 また、男気ある正々堂々としたアプローチで、男女双方からの支持を集めたのはアーティストのルード(Rude-α)だ。三角関係にあっても諦めずにアプローチを続ける姿にスタジオの男性陣からも好意的なエールが送られていた。結果、ルードは新しい恋に踏み出し、いと(宮瀬いと)に告白成立。彼女とはじっくり慎重に距離を縮め、番組放送当初の彼の勢い付いたアプローチとはまた異なる愛情表現を見せていた。

 恋リア番組の面白みは、放送中に様々な人間関係や出来事を通して、メンバーそれぞれの成長を見せてくれるところだろう。最初は全く意中になかった相手とも、時間をかけて触れ合ううちに互いの中にふとしたきっかけで変化が見られ惹かれあっていくパターンはこれまでも多々あった。

 個性豊かなメンバー同士が触発し合うことで新たなる一面が引き出される瞬間に立ち会える、そんな楽しみも恋リアには確かにあるようだ。このように、“人材の宝庫”であるABEMAの恋リア。ネクストブレイク候補を探すという視点から、番組を視聴してみるのも面白いだろう。

■楳田 佳香
元出版社勤務。現在都内OL時々ライター業。三度の飯より映画・ドラマが好きで2019年の劇場鑑賞映画本数は約100本。Twitter:https://twitter.com/Tominokoji

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