Netflixが決算発表、予想下回る結果に株価下落も“勝算”はあり?
アメリカの動画ストリーミング大手Netflixは7月17日、第2四半期の決算を発表した。予想を下回る結果に、株価は一時約10%下落した。
これは、ストリーミング市場の潮目が変わったことを意味するのだろうか。
新型コロナウイルス特需に陰り
Netflixは、第2四半期の売上高が61億5000万ドル、営業利益は13億6000万ドル、純利益は7億2000万ドルだった。 1株当たり1.59ドルを稼いだ計算だが、投資家は売上高が68億8000万ドル、1株当たりの売上高が1.81ドルと予想していた。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックにより、巣ごもりする人が急増したことから、大幅な成長が報告されるのではと思われていた。しかし、Netflixは第2四半期の数値を達成し損ねただけではなく、今後についても予想よりも低いパフォーマンスの見通しを立てている、と『TechCrunch』は報じている(参考:https://techcrunch.com/2020/07/16/why-netflix-shares-are-down-10/)。
なお、Netflixは第3四半期に新規新規加入者250万人、売上高63億3000万ドル、営業利益12億5000万ドル、純利益9億5400万ドルを見込んでいる。
今後の新コンテンツに期待?
市場アナリストは強気だったが、この結果はNetflixの新しい時代の始まりを示すものかもしれないと『CNBC』は報じている(参考:https://www.cnbc.com/2020/07/17/netflix-shares-slide-on-weak-earnings-guidance-what-to-watch-now.html)。
Hightowerのチーフ投資ストラテジスト兼ポートフォリオマネージャーであるStephanie Link氏は「Netflixアプリは第3四半期に7500万回ダウンロードされました。それは膨大な数ですが、制作が再開するため、資金燃焼率が上がります。10%下落では、株を買うのには十分ではありません」と述べ、Netflixの“失敗”はトレンドの始まりかもしれないとしている。
Capital Marketsのマネージングディレクターで、Direxionの機関ETFストラテジストであるSylvia Jablonski氏は、Netflixの可能性は質の高いコンテンツを制作し続ける能力にかかっているとし、次のように述べた。
「人々は、自宅で仕事や勉強をして、家でコンテンツを探しています。制作環境が稼働し始め、Netflixのプラットフォームに優れた新作が追加されれば、Apple TV+やAmazon Prime等に打ち勝ち、再び株価が上昇するチャンスがあると思います。パンデミックがどのくらい続くか、家で暇を持て余す人がいるかによっても変わる可能性がありますので、動向に注目しています」