Riot Games新作『VALORANT』クローズドベータ開始 バトロワゲー全盛時代に一石投じるか?

『VALORANT』はバトロワ時代に一石投じる?

 人気MOBAゲーム『LEAGUE of LEGENDS』を開発・提供するRiot Gamesが、新作ゲームのクローズドベータを開始した。注目度の高いこのゲームの特徴を見ていくと、Riot Gamesが現在のシューティングゲーム業界に新風を巻き起こそうとする意図がうかがえる。

スタイルは『CS:GO』プラス『Overwatch』

 Riot Gamesが開発しているシューティングゲーム『VALORANT』のYouTube公式チャンネルは7日、同ゲームのクローズドベータ(登録ユーザによるテストプレイ)の開始に合わせて公式動画を公開した(下の動画参照)。クローズドベータが開始される国はヨーロッパ諸国、カナダ、アメリカ、トルコ、そしてロシアだ。日本での開始時期は不明だが、同ゲームの公式ツイートによると「今しばらくお待ちください」とのこと。なお、日本語版公式サイトはすでに公開されている。

YouTube「Closed Beta begins in EU/NA | VALORANT」

 『VALORANT』とは、5vs5のチーム対戦型のタクティカルシューティングだ。同ゲームは能力が異なるキャラクターを選択できるという特徴も合わせ持っている。そうしたキャラクターたちの特殊能力には、火炎攻撃や毒ガス攻撃、あるいは体力回復といったものがある。こうしたゲームスタイルにより、同ゲームは『Counter-Strike: Global Offensive(略称「CS:GO」)』と『Overwatch』を合わせたようなものと評されている。

 クローズドベータ開始を報じたテック系メディア『The Verge』の記事によると、ゲーム視聴チャンネルTwitchにおける『VALORANT』の視聴は、「1日における単一のゲームで視聴された時間数」で3,400万時間に達し、新記録を樹立した。この記録から、同ゲームに対する並々ならぬ注目度がわかる。

 Riot Gamesは『VALORANT』の2020年夏の正式リリースに向けて、シューティングゲームで常に問題になるレイテンシー(通信遅延)の対策にも注力している。具体的には、低スペックのPCでも30FPS、最新のゲームミングPCならば60~144以上のFPSとなるように設計している。また、チート対策にもサービス開始時から取り組むことを明言している。こうした開発姿勢から、Riot Gamesの同ゲームに対する意気込みがうかがえる。

CS:GOを脅かす候補者

 クローズドベータ開始に伴い、多数の海外メディアは早速レビュー記事を公開している。以下、そうしたレビュー記事の一部を抜粋していく。

 「VALORANTは、RiotがCounter-Strikesの王座に挑むのに最適な候補者を出すことができた、と私に確信させる」(テック系メディア『Ars Technica』

※上記のレビューの「Counter-Strikes」は、『Counter-Strike: Global Offensive』(CS:GO)を意味している。CS:GOは2012年にSteamでリリースされたにも関わらず、現在でもSteamの人気ゲームである。

「わずか数秒で、VALORANTがどのようにゆったりとして系統立てられた戦略と迅速で応答性の高いプレイを組み合わせたかがわかる...ゲームにおける最も重要な環境音は、対戦相手の足音だ。VALORANTはストーリーを語ったり、ストーリーに没入したりするゲームではない。まさにゲームであり、勝つにはすべての感覚が必要なのだ」(ワシントンポスト紙電子版

「キャラクターについては、そのデザインは大したものとは言えない...キャラクターにストーリーを感じさせるようにするにはもっと作り込む必要がある」(ゲームメディア『DESTRUCTOID』

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