ヒナ・とおる、それぞれを巡る四角関係が激化 『月とオオカミちゃんには騙されない』第3話

『月とオオカミちゃん』第3話レビュー

 いよいよコアのライブの時間に。落ち込むりおんを見かねたヒナが、気分転換にコアのライブに一緒に行こうと誘ったことで、最終的に参加メンバーはヒナ、りおん、りこ、りょうすけの4人となった。コアの熱いライブに興奮気味な女子メンバー。対してりょうすけは、時折心配そうな表情を浮かべていた。ライブ後に合流したコアは、ヒナを呼び出し、二人で話す時間を設ける。そこでコアは面と向かってヒナに「ちゃんと気になってる、マジで!」とはっきりと気持ちを伝えた。コアの雄々しい態度に、ヒナは笑顔を見せるが、核心に触れるようなことは決して口にしない。ヒナの心には、やはりしょうたろうが根強くいるのだろうか。

 ライブ後、ヒナが一人でアトリエに戻ると、そこにはしょうたろうの姿が。大学があって作業できる時間がみんなよりも短かったからと、夜遅くまで残っていたという。思わぬ再会にヒナは「会えると思わなかった」と顔をほころばせるナ。作業を手伝おうかと名乗り出るしょうたろうに、ヒナは「あと残っているのは、採寸」と呟いた。しょうたろうとヒナは夜のアトリエに二人きり、体を密着させなければできない採寸で、急速に距離を縮めていく。

 3人から想いを寄せられるヒナだが、誰とデートに行ってもも最後はいつもしょうたろうとの時間で終わっている。ヒナの中で、しょうたろうへの想いが募っていってもおかしくはないだろう。だが、コアはかなりはっきりとした性格で、いまのことろ諦める様子はない。しょうたろうにとって、強敵となりそうだ。

 一方、とおるを巡る女子の関係もまた難しい局面を迎えている。あずさはとおるとツーショットのチャンスを見つけ、ゆっくり話し合うが、とおるはあずさが自分に好意を持っていることに全く気がついていなかった。あずさは「結構、積極的にいっているつもりなんだけど……」と口にするが、とおるはピンと来ていない様子。「あずさはずっとしょうたろうが好きだと思っていた」と見当違いな発言をする。前回まではあずさに積極的な姿勢を見せていたとおるだが、今回はどこか気持ちが入っていないように見えた。ナナとのことも関係しているのだろうか。あずさととおるの関係は、お互いの気持ちが盛り上がるタイミングがずれてしまい、一筋縄ではいかなそうだ。

 史上最多人数となる今回は、駆け引きや気持ちのズレ、タイミング、運など、ストレートな恋心だけでは上手くいかない要素が次々と出てきた。運が味方するメンバーがいる一方で、タイミングが悪いメンバーもいて、恋愛模様はどんどん複雑化していく。客観的に全体の流れを見ていると、恋愛にとって重要なことは気持ちの強さだけではないことがわかる。すでに両想いのような雰囲気のりょうすけとりこや、しょうたろうとヒナがどう進展するのか。さらに、とおるを巡る女子メンバーの戦いは誰が勝利するのか、11名が織りなす青春すべてを見届けたい。

■Nana Numoto
日本大学芸術学部映画学科卒。映画・ファッション系ライター。映像の美術等も手がける。批評同人誌『ヱクリヲ』などに寄稿。Twitter

■番組情報
『月とオオカミちゃんには騙されない』
毎週日曜よる10時よりAbemaTVにて放送
放送チャンネル:AbemaSPECIAL
YouTubeチャンネルはこちら
(c)AbemaTV

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる