14年越しのシリーズ続編『新サクラ大戦』は何が一新された? 過去作との「3つの相違点」

『新サクラ大戦』は何が一新された?

 セガゲームスは12月12日、プレイステーション4(PS4)専用ソフト『新サクラ大戦』を発売する。

 『サクラ大戦Ⅴ ~さらば愛しき人よ~』の発売から実に14年。セガサターンの時代から続くセガ(現セガゲームス)の人気シリーズ『サクラ大戦』がPS4専用ソフトとして帰ってきた。本作は”太正浪漫”をキーワードに掲げる世界観をそのままに、登場キャラクターやストーリー、戦闘システムをガラッと一新。またシリーズ間の繋がりこそあるが、全編を通して”リブート作品”という意味合いが強くなった。本稿では「ストーリー」「グラフィック」「戦闘システム」に着目し、過去作品との相違点についてざっくりと解説する。

キャラクターは変われど華撃団の想いは変わらない

 『新サクラ大戦』の時代設定は大正……ではなく、蒸気技術の著しい発展とモダン文化の隆盛が混在した”太正”29年。世界の存亡をかけた降魔と華撃団との戦いが10年前に終結し、帝都・東京にはつかの間の平和が訪れていた。世界規模で華撃団の存在が認知された世界で、プレイヤーは新生・帝国華撃団花組の隊長「神山誠十郎」となり、再び姿を現した降魔との戦いを繰り広げていく。

 華撃団に入隊した10代の少女たち、彼女たちをまとめ上げる隊長(主人公)、そして人知を越えた被害を呼ぶ降魔と人類の戦い。シリーズを通して脈々と受け継がれてきた図式は変わらない一方、華撃団メンバーや物語を盛り上げるサブキャラクターは一部を除いてリセット。帝都を舞台としているが、メインヒロインは真宮寺さくらではなく、漫画家の久保帯人氏がビジュアルを手掛けた「天宮さくら」へと変更。同様に隊長や他の華撃団員も世代交代を果たした。

 また過去作品で発生した戦いにより、華撃団を統括する中央組織が発足。この動きが引き金となり、物語中では「上海華撃団」や「倫敦華撃団」など、世界各地に拠点を置く組織とのグローバルな関係性が重視されている。

■帝国華撃団花組の隊員
神山誠十郎(CV:阿座上洋平)
天宮さくら(CV:佐倉綾音)
東雲初穂(CV:内田真礼)
望月あざみ(CV:山村響)
アナスタシア・パルマ(CV:福原綾香)
クラリス(CV:早見沙織)

3Dグラフィックで立体的に描かれた帝都の街並み

 ゲーム全体を形作るグラフィック面も大きく進化。既に『サクラ大戦3~巴里は燃えているか~』の時点で3Dモデルは見られたが、『新サクラ大戦』では帝都・銀座の街並みに加え、大帝国劇場の内部が美麗にモデリングされている。主人公が持つ携帯端末「キネマトロン」が、画面タッチで操作する「スマァトロン」にバージョンアップしている点も見逃せないポイントだ。

 『サクラ大戦』シリーズを特徴づける会話イベント「LIPS」も実装。会話時に現れる選択肢を制限時間内に選択する……というものだが、こちらも初のフル3D化。従来の2D主体のイベントシーンと比べ、より”キャラクターの息遣い”が動的に感じられるようになった。華撃団メンバーの問いかけに真摯に答えるか。それともネタ要素に富んだ回答で反応(とひんしゅく)を楽しむか。どのような会話を交えるかはプレイヤー次第である。

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