【Steam】「検索」で真実にたどり着くサスペンスゲーム『Telling Lies』の面白さ

「検索」駆使する『Telling Lies』の面白さ

 2019年も早いものでもう9月を迎えようとしているが、まだまだ暑さは収まりそうない。そこで読者の方々にオススメしたいのが、じんわりと冷房の効いた室内でジックリ遊ぶのに持ってこいのアドベンチャーゲーム『Telling Lies』だ。

 本作はホラーアドベンチャー『サイレントヒル シャッタードメモリーズ』をはじめ、様々なゲームタイトルを生み出したサム・バーロー氏が手掛けるダウンロード専用タイトル。販売はAnnapurna Interactiveが担当しており、区分としては”インディーゲーム”に該当する。ジャンルはサスペンスミステリーで、プレイヤーは能動的な捜査を経て手がかりを探し出し、謎多き事件の真相に近づいていく……と、ここまで聞けば「普通の推理ゲームじゃないの?」と思うだろう。しかしそんなことは全くない。なぜなら、プレイヤーは本作独自の”仕掛け”を利用して捜査を進めることになるからだ。

「検索」で真実にたどり着くインタラクティブ・サスペンス

 物語の本編は目の前に置かれたノートPCのチェックから始まる。この端末にはアメリカ国家安全保障局(NSA)という機関のデータベースが搭載されていて、記録されている映像を自由に閲覧することができるのだが、いかんせん数が膨大で、闇雲に確認しようものならとてつもない時間がかかる(と言うよりシステム上不可能)。では具体的な操作はどうするのか?答えは簡単。手動で”ググる”、もとい「検索」するのである。

 まずはデータベースのサーチボックスに何かしらの単語(デフォルトは”愛”)を入力して検索を実行。すると関連性のある動画が最大5つ表示されるので、一つずつチェックしていく。内容は他人のビデオチャット映像がメインで、彼らの発言を聞きながら怪しいと思われるキーワードをピックアップし、改めて検索にかける、というのが主な流れだ。時には会話ではなく、映像の方に手がかりが隠されているため、のんびりと映像を見ていては真相を解明するチャンスを見失ってしまう。油断せずに目を凝らして映像を視聴しよう。

 データベース内の動画は全て実写のためリアリティは十分。『スパイダーマン:ホームカミング』でヴィラン勢の一人を演じたローガン・マーシャル=グリーンや、『X-MEN』シリーズに出演経験のあるアレクサンドラ・シップなど、計4人のユニークな登場人物がサスペンスミステリーを否応なく盛り上げてくれる。少々アナログかもしれないが、A4サイズの白紙に相関図やピックアップしたキーワードを記していくと、まるでFBI捜査官のような気分が味わえるはず。ちなみに海外製の作品だが、日本語字幕に対応しているので英語が読めなくても特に心配はいらないだろう。

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