3Dモデルが簡単に作れる『Vカツ』、Steamで配信ーー“1億総Vtuber時代”は来るのか?

 VR専用ソフト『VRカノジョ』の開発を手掛けるIVRが8月1日より、ゲーム配信プラットフォーム・Steamで、3Dモデルキャラクター開発支援アプリケーション『Vカツ』のアーリーアクセス版を配信する。

VカツPV第一弾

 『Vカツ』はキャラメイク機能やアクセサリーパーツにより、VTuber(後述)利用を目的とした3Dキャラクターモデルを簡単に制作できるソフトだ。これまでは趣味の範疇の活動であっても、VTuberを始めるとなれば、専門知識やそれなりの費用が必要不可欠だった。そのため、動画配信やCGモデリングの経験がないユーザーにとっては、やや敷居が高いものとなっていたが、そのハードルを解消するため、『Vカツ』の他にも3Dモデルの開発支援ツールは一般ユーザー層へ提供され始めている。

そもそも「VTuber」とは?

 VTuber(バーチャルユーチューバー)とは、一言で表すと「キャラクター版YouTuber」ということになる。動画に登場するのは、生身の人間ではなく、3Dモデルのキャラクターだ。もちろん、VTuberが単体で存在しているわけではなく、キャラクターボイス及びモーションは演者が担当している。その話題性は日々大きくなっており、2018年7月10日付けで確認できるVTuberの数は、4000人を突破した(ユーザーローカル調べ)。またVTuberと同じ形態でコンテンツ配信を行う一方で、YouTubeとは別の動画プラットフォームで活動する者もいる。

 特に有名なのは、「はいどーも! バーチャルユーチューバーのキズナアイです!」の挨拶おなじみの「キズナアイ」だろう。見た目はアニメ風の美少女キャラだが、性格や言動は良い意味で人間味が溢れており、2018年7月現在でチャンネル登録者は200万人を突破。国内に限らず海外でも人気が高く、日本政府観光局が掲げた訪日旅行促進キャンペーンのアンバサダーにも任命された。そして2018年4月にはアニメ『魔法少女サイト』にて声優デビューを果たし、動画を飛び出した幅広い活動で知名度を上げ続けている。

 そうした事例もあってVTuber事業に参入する企業も増加しているが、その際にはいくつかの作業工程が生じる。個人でモデリングから配信までを行えるクリエイターは限られており、前述の通り、参入に広く門戸が開かれているとは言いがたい状況だった。裏を返せば、それでもVTuberが加速度的に増加してきたことが、その人気の高さを物語っている。

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