LUMI、Keylab 88 MKII、MPK Road 88……様々な趣向凝らしたMIDIキーボード4種

 毎回、気になる楽器や機材を紹介する本コラム。今回は、今年発表/発売されたMIDIキーボードを4つピックアップしてみた。

 MIDIキーボードとは、その名の通りMIDI情報を主に鍵盤で作曲ソフトなどに入力していくキーボードのこと。MIDI情報、つまり音程や音の長さ、音の強さ、楽器の種類などを、ピアノを弾く感覚で打ち込んでいくことが出来るため、少しでも鍵盤が弾けるなら、マウスやテンキーなどを使って入力するよりも格段の効率が上がる。

 最近は鍵盤数の多いものや、逆に鍵盤数は少ないが格段に軽くて持ち運びが便利なもの、鍵盤よりもパッドに力を入れ、リズムパターンを打ち込むのに特化したものなど、各メーカーが様々な趣向を凝らしているので、用途や好みに合わせて選ぶことが出来る。

 では、早速見ていこう。

ROLI LUMI(ルミ)

ROLI LUMI

 以前、こちらのコラム(参考:音楽制作ツール BLOCKS、ポータブルシンセ OP-1…曲作りに使えそうなガジェット楽器3選)でも紹介した、音楽制作ツール・ROLI BLOCKSを発売したROLIのLUMIから。ROLIといえば、映画『ラ・ラ・ランド』でも、ライアン・ゴズリング演じる主人公セブが弾き話題となった次世代キーボード・Seaboardでもおなじみのイギリスの楽器メーカーだが、このたび開発されたLUMIは、現時点ではクラウドファンディング・Kickstarterで公開されているもの。今後、製品化が期待される話題のMIDIキーボードだ。

 何よりまず、カラフルなデザインに惹かれる人も少なくないだろう。鍵盤といえば黒鍵と白鍵という固定観念を覆すような本機は、音楽を学ぶのにも適した機能を兼ね備えている。自照式のカラフルに光る鍵盤を採用しているため、専用のアプリを使って音楽を流すと、押さえるべき鍵盤が光るようになっていて、鍵盤演奏を“視覚的に”理解することが出来るのだ。

 PCやタブレット等のデバイスには、Bluetooth5.0またはUSB-Cを介しての接続。そのため、煩雑なシールドに悩まされることもない。充電可能なリチウムイオンバッテリー(2300mAh)を搭載し、4~5時間の充電で、キーを発光させながらの演奏を6時間は楽しめる。外へ持ち出して、いつでもどこでも演奏及び学習が可能となっている。

 ユニークなのは複数のLUMIをDNAコネクターによって合体させられること。これにより、48/72/96鍵盤のMIDIキーボードにも拡張できる。また、付属の音楽プレーヤーを使えば、懐かしいヒットソングから最新トップ10チャートの曲まで、膨大なライブラリーの中から好きな曲を選んでセッションも可能。音楽制作だけでなく、ちょっとしたセッションや音楽理論のレッスンまでできるのは、DTM初心者にはありがたい。

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