Amazon従業員はAlexaからユーザの音声を聞いていた ライバルのSiriやGoogle Homeはどうなっている?

SiriとGoogle Homeでは?

 Alexaにはライバル製品が多数存在している。そうした製品のプライバシー対策は、どのようになっているのだろうか。

 Appleの音声認識AI「Siri」のプライバシー対策に関しては、同社が公開しているプライバシーへの取り組みをまとめたウェブページに記載されている。その記載によれば、ユーザの音声情報は暗号化されたうえでAppleのサーバに送られる。この音声情報は、Apple IDではなくランダムな識別子を用いてユーザのデバイスに紐づけされる。

 Google Homeに関しては、ビジネスインサイダーがAlexaスキャンダルを報じた記事で言及している。同メディアがGoogleに問い合わせたところ、「(Google Homeの)音声認識システムを改善するためにユーザのプライバシーを保護する広範囲にわたる技術を適用したうえで」書き起こした音声情報のごく一部を活用している、と同社は回答した。当然ながら、活用される音声情報は個人と紐づかないようになっている。

 今回のAlexaスキャンダルは、実のところ、テクノロジーの進化全般に関わる問題とも言える。テクノロジーの進化は、新たなユーザ体験をもたらすと同時に新たな問題も生む。そして、問題を生むという理由でテクノロジーの進化を止めることはほぼ不可能だろう。新たな問題が生まれる度に、新しい解決策を考えるしかないのではないだろうか。

トップ画像出典:Amazon Echo販売ページより画像を抜粋

■吉本幸記
テクノロジー系記事を執筆するフリーライター。VR/AR、AI関連の記事の執筆経験があるほか、テック系企業の動向を考察する記事も執筆している。Twitter:@kohkiyoshi

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