リアーナやビヨンセが被害に 音楽ストリーミングによる違法アップロードへの解決策は?

 2019年3月にリアーナの未発表音源が、“FentyFantasia”と名乗る何者かによって、アルバム化され、iTunesStoreとApple Musicにて勝手にアップロードされていたことが明らかになった。アップロード発覚後すぐに削除されたものの、同作はiTunesの全世界アルバムチャートで初登場67位を記録。結果、多くのリスナーに聴かれることになった。

 こういった被害はリアーナだけでない。2018年12月にビヨンセの未発表曲が、何者かによって2枚のアルバム(『Have Your Way』『Back Up, Rewind』)としてアップロードされていたことも明らかになっている。徐々に広まりつつある、ストリーミングによる違法アップロードに対する解決策はあるのだろうか。デジタル音楽ジャーナリストのジェイ・コウガミ氏に話を聞いた。

「ストリーミングで違法アップロードする一番の目的は、フェイクアルバムによって収益を得ることでしょう。今回はリアーナやビヨンセといった大物アーティストが被害を受けたので大きなニュースとして扱われていますが、知名度が高くないアーティストもこれまで被害に遭ってきているはず。これからさらにフェイクアルバム被害は増えていくと思います。

 しかし、残念ながらアップロードする側が事前に防ぐことは難しいのが現状です。例えばSpotifyは、“アーティストが直接音源をフリーでアップロードできる”という新機能も導入しようとしていたり、レーベルやディストリビューションなどの仲介を減らしてアーティストとの直接的な関係を強めようとしています。そのため、現段階で楽曲アップロードに大きな規制をかけてしまうことはマイナスイメージにも繋がり兼ねません。また、そのほかのストリーミングサービスも、違法アップロード対策は様子見しているように思います」

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