BENI、女性限定イベントで『CINEMATIC』制作秘話を語る 『Spotify New Music Place』レポ

 観客からの質問コーナーでは、「落ち込んだときにしていること」、「海外に一人旅をしたい。おすすめの国は?」というものから、「何フェチ?」「お気に入りのリップは?」といった女性ならではの質問が並び、その一つひとつに真摯に答えていった。「30代女性として輝く魅力はなんだと思うか」という質問には、こんな答えが。

 「自分でも、これは課題。輝いている年上の女性を見ていると、自分の好きなことを自分らしくしているんですね。キャリアもそうだし、趣味でもそうだし、結婚して家庭を持つこともそうだし。それぞれのパターンで、でも自分らしく、好きなことをやっているのが輝いて見えて。自分もそうありたいなと思います。自分が好きなことをしていると、恋のように“ときめく”じゃないですか。そういうことを忘れないでいたいなと思います」

 そして「年を重ねることは楽しい。今まで感じたことのないような幸せのパターンで、シンプルになってきましたね」と付け加えた。ちなみにBENIは顎フェチ、ということで意外な偏愛ぶりに会場が沸く。

 そして後半のライブパフォーマンスでは、アルバム『CINEMATIC』から、「Got A Feeling」「S.U.K.I」「Last Love Letter」の3曲を披露。リラックスして椅子に腰をかけながらキーボーディストと贈るステージは、シンプルで、BENIのビューティフルな歌声を一人ひとりに手渡すようなライブだ。繊細な心情をエモーショナルに表現するボーカルに、涙する人の姿も。打ち込みも交えたファンキーな「Got A Feeling」に対して、最後の「Last Love Letter」はシンプルにピアノの伴奏で、語りかけるように柔らかな声を響かせる。ちょっとした息づかいや、細やかな声の震え、余韻までもを身近に感じる歌に、観客から大きな拍手が湧き、贅沢な『Spotify New Music – Girls Tea Party with BENI -』は終了した。最後は、BENIを囲んで集合写真を撮影したが、名残惜しそうに観客一人ひとりと言葉を交わす姿が印象的だった。

(文=吉羽さおり)

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