『PUBG』&マルチタスクもサクサク快適ーーゲーミングスマホ「ROG Phone」徹底レポート(後編)

ASUS WiGig Display Dock

 WiGig Display Dockは、IEEE 802.11 adの高速なWi-Fi規格を使った超低遅延のワイヤレスディスプレイアダプターだ。簡単に言うと、Wi-Fiの技術を使って、無線でROG Phoneの画面をテレビやモニターに表示可能、というもの。以前から、ワイヤレスディスプレイの規格は存在するが、どれも遅延が課題で、ネットサーフィンや写真、動画の閲覧はともかく、ゲームには使えるものではなかった。だが、ROG Phoneであればワイヤレスでテレビに出力しながらゲームも可能だ。


 見た感じで遅延は感じられなかったので、動画を撮影し、遅延を計測してみた。30FPSで動画を撮影してみたところ、最大で1フレーム程度の遅延を確認できた。計算してみたところ、最大で0.03秒程度の遅延があることがわかった。担当者の方曰く、「この会場ではWiGig Display Dockをたくさん使っているので、混線しているので、実際はもう少し遅延が少ないはずです」とのことだ。正直、筆者は0.03秒の遅延を感じ取ることができなかった。これを”遅延している”と言うかどうかは、皆さん次第だ。Wi-Fiの技術を使っているが、ワイヤレスディスプレイにミラーリング中でもWi-Fiや4Gは使用可能なのもポイントだ。


 さらに、WiGig Display DockにはUSB 3.0ポートが装備されており、ここにUSBメモリや外付けHDDを接続すると、簡単にROG Phoneからアクセスすることが出来る。試しにROG Phoneで撮影した4K動画(200MB程度)をUSBメモリーに転送してみたところ、1秒もかからず転送できた。多く見積もって1秒掛かっていたとしても1GBのファイルを5秒で転送可能ということになる。

 外付けHDDを繋いでおいて、写真や動画がいっぱいになったらWiGig Display Dock経由で保存するという使い方も便利だろう。販売価格は34800円(税別)だ。

GAMEVICE FOR ROG PHONE


 GAMEVICE FOR ROG PHONEはROG Phoneに接続可能な専用アタッチメントだ。本体を左右のゲームパッドのようなパーツで挟み込むことでアナログスティック、ボタンでゲームを操作可能になる。ROG PhoneとはType-Cでの有線接続となるので、アタッチメント自体のバッテリーの充電は必要ないのもポイントだ。RPGのリメイク作品などをプレイするのが捗りそうだ。販売価格は8980円(税別)だ。

すべてがゲーマー心をくすぐる


 画像はGame CenterのCPU、RAM、GPU、ストレージ使用量を見ることが出来る画面だ。ゲーマー心をくすぐる感じのかっこいいUIだと筆者は感じた。スマホゲーマー向けの製品ではあるが、PCゲーマーの心もくすぐってくる出来となっているので、PCゲーマーの皆さんにもおすすめしたいスマホだ。機種変を検討している人は、ぜひとも一緒にROG Phoneも検討してほしい。

実際に『PUBGモバイル』をプレイ!


 ここまでROG Phoneをレポートしてきたが、まだ肝心のゲームをプレイしていない。ということで、『PUBGモバイル』をインストールしてあるデモ機があったので、プレイしてきた。ROG Phoneの性能を確かめるために激戦区に2回ほど降りてみたが、降りた直後のカクつきなどもなく、初動で武器を拾って敵と戦うことができた。

 端末によっては激戦区に降りた時は周りのプレイヤーが多いせいか少しカクつくこともあるが、ROG Phoneはその程度ではカクつくことはなかった。現状『PUBGモバイル』はスマホゲームの中ではかなりヘビー級のゲームなので、『PUBGモバイル』を快適に遊べるスペックだということは、今後もしばらくは安心してよいのではないだろうか?

コンプリートセットはゲーミングPCと迷うことなりそう


 最後になってしまったが、ROG Phoneの販売価格は119500円(税別)だ。値段だけを見ると高いと思うかも知れないが、スペックは現在存在するAndroidスマホの中でトップクラスだということを考えれば妥当ではないだろうか?ゲーミングモニター並みのディスプレイなど細部を見ると、むしろコスパが良いと捉えることも出来るかも知れない。

 ROG Phoneを購入するとAeroActiveCoolerとROG Phone Caseがついてくるので、本体を購入するだけでも普段使いはバッチリだろう。

周辺機器の販売価格は以下の通りだ。

TWINVIEW DOCK 34800円(税別)
MOBILE DESKTOP DOCK 22800円(税別)
GAMEVICE FOR ROG PHONE 8980円(税別)
ASUS WiGig Display Dock 34800円(税別)
ASUS Professional Dock 11980円(税別)

 ASUS WiGig Display DockとASUS Professional Dockに関してはASUSとわざわざ社名を付けているあたり、ASUSの他の製品でも使えるようになる可能性があるかも知れない。パソコンやスマホ、タブレットをASUS製品で固めている人は購入を検討してみても良いのではないだろうか?

 ASUS Store、ASUS Store AkasakaでROG Phoneコンプリートセットを30セット限定販売販売を実施したが、すでに売り切れとなっている。その気になるお値段は199500円(税別)だ。ここまで来るともはやゲーミングPCと同じくらいの値段となるので、購入を検討している人は、ROG PhoneのフルセットとゲーミングPCで迷うこととなるのではないだろうか? これは、ROG PhoneはゲーミングPCと迷うことになるほどのポテンシャルを持っているとも言えるだろう。

10%お得に購入できるチャンスも


 ROG Phoneの発表を記念して、ASUSオフィシャルLINE@に友だち登録すると、ROG Phoneと周辺機器が10%OFFで購入可能なクーポンがもらえるとのこと。購入を検討している人はぜひともこのキャンペーンを上手く使ってほしい。クーポン配布期間は2018年12月25日までだ。

キャンペーンページ:https://jp.store.asus.com/store/asusjp/html/pbPage.projectrog/

ゲーミングスマホの発展に期待

 国内初発売となったゲーミングスマホ「ROG Phone」だが、海外だと他にもゲーミングスマホが発売されている。スマホゲームに特化したゲーミングスマホや、ゲーム向け機能を搭載したゲーミングスマホがもっと活発に開発されれれば、さらに選択肢も増えてくるだろう。日本のゲーム業界に一石を投じた「ROG Phone」だが、これを機に他のメーカーもゲーム業界へ飛び込み、しのぎを削ってほしいと思う。

■tomokin
スマホとPCがないと生きていけない引きこもり系ガジェットオタク。普段はスマホやスマホ関連のガジェット、パソコン、ゲーミングデバイス、オーディオ製品などのレビュー記事をブログに投稿しています。サイト:https://tomokin-gadget.com

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