2018年は、VTuberが幅広い層に認知された年だった。NHKのノーベル賞の解説番組にキズナアイが登場した際は、多くの人が驚いたことだろう。また、NHKはeスポーツの特番にミライアカリをリポーターとして起用することを発表している。他には、フリーイラスト配布サイトの「いらすとや」を使用したVTuberキャスターがニュース番組に出演したことも話題になった。さまざまなメディアで、VTuberと企業のコラボが続いている。

　つい先日、2018年の「新語・流行語大賞」候補30語が発表された。不思議なことに、VTuberが選ばれていない。ネット上では「どうして？」「なぜ？」などの声もあがっていたようだ。「歌ってみた・踊ってみた投稿フェス！from upd8 music」は、VTuberのさらなる可能性を感じさせるキャンペーンである。この勢いが続けば、2019年の「新語・流行語大賞」には、きっとVTuberが選ばれるはずだ。

■吉川敦
フリーライター。音楽と言葉が大好物。憧れの人物はアインシュタインとエルキュール・ポアロとアンディ・ウォーホル。