FPSはVR時代へ! 没入感がスゴい『Firewall Zero Hour』プレイレポート

VRで楽しむFPS『Firewall Zero Hour』レビュー

シューティングコントローラーは画期的だが、改善の余地も?

 本作で「PS VR シューティングコントローラー」を初めて使ったが、思ったよりも快適にプレイ可能だった。感度も良く、遅延も大して感じなかったので、本当に銃を持っているような感覚だ。

 一方で、実際にエアガンなどを持ったことがある身としては、少し違和感もあった。まず、普通に構えると腕を伸ばした状態になることが多かった。これは、脇を締めて構えるとPS VRにぶつかるためだ。少し腕を伸ばし気味で持つとちょうどいいが、構えとしては少し不自然で、長時間プレイしていると腕が疲れそうだった(この点は、むしろリアリティにつながるかもしれない)。

 また、ストックがないので、エイムした時に狙いづらいという点もあった。そのため中距離以上の敵との交戦が難しい。シューティングコントローラーに、ストックを着用できるようなアタッチメントが発売されれば、VR FPSのプレイがより快適になるのではないだろうか。

手軽な機材でゲーム内を動き回れる

 VR技術はこの数年で劇的に発展しているとは言え、高度なVR体験をするためには、高価な機材が必要だ。体の動きを捉えるフルトラッキングを行なうには、数十万円かかることもある。そんななか、PS VRは一般ユーザーが購入しやすい価格帯で、さらに『Firewall Zero Hour』は、これまで多かった「定点から周りを見渡す」ようなゲームではなく、通常のFPSの様にフィールドを縦横無尽に駆け巡ることができる。PS VRはトラッキング精度もかなり高く、リーン(身体を傾ける動作)も現実と大して違和感なくできた。

 PS4を既に持っており、本作をプレイする環境を作るとすると、PS VRとPlayStation Cameraのセットの値段が34980円(税抜き)、ソフトが4900円(税抜き)、シューティングコントローラーが5980円(税抜き)で、合計45860円(税抜き)となる。人によっては高額に感じられるかもしれないが、筆者が実際にプレイしてみた感覚からすると、「たったそれだけで、VR FPSが体験できるのか」と思える。VRという分野が今後さらに発展し、コンテンツが増えていくことを考えると、いわば“ゲーム環境への投資”としても捉えられる。ちなみに、『Firewall Zero Hour』を購入する予定で、シューティングコントローラーを持っていない人は限定版の同梱版8,900円(税抜き)を買うと少しお得になるので、検討してほしい。

次世代FPSはVRが主流になるかも?

 FPSというゲームジャンルは一般的なものになり、すでに成熟しきっている感もある。『Firewall Zero Hour』はそんな現在のFPS業界に、一石を投じるタイトルだと感じた。FPSはもともと競技性の高いジャンルだが、VRの登場によってさらにeスポーツ化が加速するのではないだろうか。本作をきっかけに、VR FPSが当たり前になる時代が来るかもしれない。

【PS4】ファイアウォールゼロ・アワー(VR専用)PlayStation VRシューティング・コンセントローラー同梱版

(c)2018 Sony Interactive Entertainment LLC. Developed by First Contact Entertainment.
(c)2017 Sony Interactive Entertainment Inc.

(文=tomokin)

■Firewall Zero Hour
発売元:(株)ソニー・インタラクティブエンタテインメント
ジャンル:タクティカルマルチプレイヤーFPS
CERO(対象年齢):CERO D
プレイヤー:1~8人(オンライン専用)
PS4 Pro ENHANCED:PlayStation 4 Proでプレイすると一部の映像表現が強化されます

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