約13年の沈黙を破り再始動する、もう一つのロックマンーー『ロックマンX』シリーズの軌跡を辿る

 7月26日、カプコンよりNintendo Switch、PlayStation 4、Xbox One、PC(Steam)向けに『ロックマンX アニバーサリーコレクション1+2』が発売された。同作は1993年にスーパーファミコン用ソフトとして発売されたアクションゲーム『ロックマンX(エックス)』シリーズ全8作を2つのパッケージに収録した、現行機向け移植作兼リマスター版だ。

『ロックマンX アニバーサリー コレクション1+2』プロモーション映像

 基本的に原作を忠実に移植した復刻版だが、現行機でのリリースに併せてフィルターの設定を始めとするオプションが追加されているほか、『ロックマンX7』、『ロックマンX8』の2作はグラフィックを高解像度化。さらにシリーズの関連グッズをまとめた「ミュージアム」、歴代のボスたちと戦う「Xチャレンジ」なる新モードのほか、「かけだしハンターモード」なる難易度を下げるサポート機能も搭載され、これまでシリーズを遊んだことのないプレイヤーにも門戸が開かれた作りになっている。

 『ロックマンX』は1987年にファミリーコンピュータ用ソフトとして発売され、カプコンが誇る看板タイトルにまで成長を遂げたアクションゲーム『ロックマン』の派生作だ。同シリーズの舞台からさらに未来の22XX年、「レプリロイド」と呼ばれる高い知能を持ったロボットと人間が共存する世界を舞台に、電子頭脳に異常をきたしたレプリロイド「イレギュラー」の反乱を鎮圧すべく、警察組織「イレギュラーハンター」に属する「エックス」、その親友でライバルの「ゼロ」が奮闘するストーリーが描かれた。

 1993年に産声をあげた一作目は、ファミコンのロックマン(※以降、本家と表記)に勝るとも劣らぬ人気を博し、次の1994年には早くも続編がリリースされ、シリーズ化を遂げた。

 2000年代、当時のシリーズ人気を支えていた『ロックマンエグゼ』、ゼロを主人公に据えたさらなる派生作『ロックマンゼロ』が誕生して以降も新作は供給され続けたが、2005年に発売されたプレイステーションポータブル用ソフト『イレギュラーハンターX』を最後にシリーズ展開は停止。以降、約13年に渡って眠りに着くこととなった。

 一応、この間にもニンテンドー3DSの『プロジェクトクロスゾーン』でエックスとゼロが出演するなど、ゲストという形でシリーズの血脈は残されてきた。そして、シリーズ生誕25年を迎える今年、コレクションパッケージとして待望の復活を果たす。

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