海賊版マンガサイト問題で脚光、急成長アプリ『ピッコマ』の新しいビジネスモデルとは

広告ビジネスではなく、コンテンツビジネス

 このように、ピッコマは作品ごとに、いわば販売戦略をカスタマイズすることで、あくまでマンガを「売る」ことで収益を上げており、広告モデルを採用していない。多くのマンガアプリが、完全無料であれ、フリーミアムモデルであれ、広告で収益を上げているなかで、非常に珍しいビジネスモデルだ。広告がなければ誤タップのストレスもなく、その点もマンガに集中したいユーザーに受けているポイントだろう。

 作品ごとの細やかな運用により、現在までコンテンツ自体でマネタイズに成功しているピッコマ。違法な海賊版サイトの隆盛を機に、マンガ販売の新たなビジネスモデルが模索されるなかで、一つのヒントになるアプリと言えそうだ。

■鈴木光平
一日中マンガを読んで過ごしたいフリーライター。マンガアプリをいくつもスマホに入れてヒマさえあれば読んでる。これまで主にアプリやVR、ARなどの記事を執筆。
最近ハマってるのはレシピ動画を見ながら料理をすること。
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