人工知能で”美顔モード”も自動化? 2018年、スマートフォンのトレンド予測
スマートフォンの進化は頭打ち状態と一部噂が流れるなかでも、2017年もきっちりと進化を果たしたスマートフォンは新たな時代へと突入しようとしている。昨年発表されたSamsungのGalaxy S8 / S8+、そしてGalaxy Note8は私たちが抱いてたスマートフォンの進化の常識を大きく転換させた。さらにAppleからは伝統でもあったTouch IDとホームボタンを排除したiPhone Xを発表した。年が明けて2018年、スマートフォンはどのように進化し、私たちの生活をどのくらい豊かにさせてくれるのだろうか。本記事では今年のスマートフォンのトレンド予想を解説していく。
画面分割に最適な18:9のアスペクト比
これまで、スマートフォンといえば16:9のアスペクト比が主流だったが、2017年から18:9の縦長ディスプレイを搭載したスマートフォンが増えてきた。Samsungが発表したGalaxy S8 / S8+は18.5:9の縦長ディスプレイを採用。マルチタスク(画面分割)に適したアスペクト比で、YouTubeを見ながらウェブ検索をするなど、同時作業をこなすうえで18:9か16:9かでは、快適さがまるで違うものに。スマートフォンの高性能化もあり、マルチタスクも楽々と処理できるほどにまで進化してきた。また、縦長ディスプレイは縦の情報量が多くなるほかに、横のサイズがスタイリッシュに収まるため、手の小さな女性でもしっかりとホールドできる。
18:9のアスペクト比はメリットだけではない。縦に長過ぎるため指が上部まで届きにくくなったり、動画再生時に上下に黒帯が出てしまうなど、デメリットも見受けられる。しかし、もともと高価格帯スマートフォンで採用されてきたところが、最近ではローエンドモデルからミドルレンジモデル帯への進出が進んでおり、、2018年もこの縦長ディスプレイの流れが止まることはなさそうだ。
AIを搭載したスマートフォンが増える
Google AssistantやAppleのSiri、Amazon AlexaなどクラウドベースのAIはこれまでのスマートフォンでも利用できたが、HUAWEIのMate 10 シリーズはこうした流れを変えた。国内発売中のMate 10 ProにはKirin 970 のチップセットを採用しているが、機械学習専用のNPU(ニューラル・プロセッシング・ユニット)を搭載している。
これにより、クラウドを介さず、チップセット自体が学習をしてくれるため、カメラ撮影する際、シーンを自動判別し、適したモードで撮影したり、消費電力の最適化、翻訳アプリの処理の高速化なども自動で可能になる。このような機械学習はAppleがiPhone Xに採用したFace IDにも活かされている。こうした人工知能や機械学習を活用したスマートフォンは、2018年にも数多く登場することになるだろう。