『ラストノート』葵&澄晴がついに“両想い”に 物語がピークを迎える裏で優子がまた暴走

「好きです、葵さんのことが。好きで、もうどうしようもなく、好きなんです」
「好き。あなたのことが、好き」

 澄晴(寺西拓人)の告白に始まり、葵(内田有紀)の告白で終わる。『ラストノート』(フジテレビ系)第6話は、香水でいう“ミドルノート”。2人の想いが通じ合い、ついに物語はひとつのピークを迎えた。

 「気持ちには応えられない」と澄晴の告白を一度は断り、お別れをした葵。その直後、澄晴が警察に過去の罪を告白したことで、以前勤めていた会社に捜査の手が及ぶ。会社は詐欺まがいの商法を隠蔽するため、一部の客に絵画の購入代金を返金。葵が立て替えていた160万円も優子(坂井真紀)を通じて返ってきた。

 これで、葵と澄晴をつなぎ止めるものは何もない。葵は最後に澄晴と会い、これまで受け取ったお金を返すことに。当日、澄晴は葵をインテリアショップへ連れて行き、花瓶をプレゼントする。葵が花の香りを取り戻せるように協力すると約束した澄晴だけど、自分のような人間は彼女の隣には立てないと思った。だからせめて、果たせなくなった約束の代わりに何かしてあげたかったのだろう。少し前まで詐欺まがいの仕事に手を染めていたとは思えないほど、不器用で誠実な人だ。

 そんな澄晴の人となりに触れるうち、葵は少しずつ心を惹かれていったのかもしれない。いや、もしかしたらずっと前から。葵は澄晴が描いたものだとは知らず、駅に飾られたピオニーの絵に何度も支えられてきた。絵には、描いた人の人柄が滲み出るもの。葵は絵そのものより、その奥にいる澄晴という人間に知らず知らずのうちに惹かれていたのではないだろうか。帰り際、澄晴をタコパに誘ったのは、花瓶のお礼でもあるが、それ以上に離れがたかったから。澄晴に向ける葵の視線は、いつしか保護者的なものから、1人の男性を見つめるものへと変わっていた。しかし、そこで顔を出すのが、大人でいようとするもう1人の葵である。

 挫折も離婚も経験し、「これ以上、変化もサプライズもいらない」と現状維持に徹してきた葵。澄晴は20歳近くも年下で、未来ある若者だ。それに、親友である優子の好きな人。葵が自分の気持ちにブレーキをかけるには、十分すぎるほどの理由がある。けれど、最後に勝ったのは大人としての理性よりも、澄晴を好きだという素直な気持ちだった。

 13年前、それぞれが夢への入り口に立ち、希望に満ちていた時に出会った2人。そして、思い描いていた人生から外れてしまった時、導かれるように再び巡り合った。互いの存在が、長らく胸の奥に押し込めていた感情を呼び覚ましていく。誰かを好きになることができたのなら、もう一度、夢を見ることだってできるかもしれない。2人の恋は、それぞれが自分の人生を取り戻していくための始まりでもあるのだろう。

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