『ヌーヴェルヴァーグ』本編映像&新場面写真 ゾーイ・ドゥイッチが役への思いを明かす
7月10日に公開されるリチャード・リンクレイター監督作『ヌーヴェルヴァーグ』の本編映像と新場面写真が公開。あわせて、ジーン・セバーグ役を演じたゾーイ・ドゥイッチのインタビューコメントが到着した。
本作は『スクール・オブ・ロック』、『6歳のボクが、大人になるまで。』、『ビフォア・サンライズ 恋人までの距離』から続く『ビフォア』シリーズで知られるリンクレイター監督の最新作。1959年、ジャン=リュック・ゴダールと彼の長編デビュー作にして、ヌーヴェルヴァーグ=“新しい波”と呼ばれる当時の革新的な映画運動の記念碑的作品となった『勝手にしやがれ』製作の舞台裏を、仏映画界を代表する映画作家たちとの活気ある交流とともに描いた青春物語だ。
公開された本編映像は、ドゥイッチ演じるジーン・セバーグの登場シーン。当時すでにハリウッドで活躍していた若手女優のセバーグが、弁護士の夫フランソワ・モレイユとともにフランスのパーティー会場に現れる場面が切り取られている。このあとセバーグはゴダールから初長編映画のヒロイン役をオファーされ、映画史に名を刻む女優へと駆け上っていくことになる。
ジーン・セバーグを演じたドゥイッチは、「実は監督とは、約11年前に『エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に』でご一緒した頃から、この作品とジーン・セバーグ役について話していました。監督は本当に辛抱強い人で、ひとつの企画を長い時間をかけて育てていくタイプなんです」と出演の敬意を明かす。
ジーン・セバーグ役へのアプローチについては、「ジーン・セバーグについて知り、彼女という人物を探求し、そして好きになっていく過程は本当に楽しい時間でした。役作りでは、『勝手にしやがれ』の直前に出演していた作品を重点的に観ました。特に『悲しみよこんにちは』と『聖女ジャンヌ・ダーク』は、彼女を理解する上でとても大切な作品でした。彼女がパリの自宅を案内するインタビュー映像も見つけたのですが、それが彼女の話し方やアクセントを掴む大きな助けになりました」とコメント。
一方で、「ジーンはアイオワ州マーシャルタウン出身ですが、少し気取ったような独特の話し方をしていて、そのニュアンスを表現したいと思いました。一番苦労したのはフランス語です」と苦労したことについても明かす。「でも、この作品のプロデューサーであるミシェルが、本当に大きな力になってくれました。彼女はプロデューサーという枠に収まらない、とても特別な存在なんです。私のフランス語の先生として発音を指導してくれただけでなく、効果音やADR(アフレコ)、背景音の制作、翻訳まで担当していて、本当に何でもこなしていました。仕事の大小に関係なく作品のために尽くす姿勢には、心から感謝しています。皆さんにも、彼女がどれほど素晴らしい人なのか知ってほしいですね」とプロデューサーのミシェル・ペタンへ賛辞を送った。
実在の俳優を演じるという、いわば“演技の中の演技”に挑戦したことについて問われると、「ベルモンド役のオーブリーと私はオリジナルの『勝手にしやがれ』を何度も見返して、『ここで5歩歩く』『このタイミングで手を動かす』と、一つひとつの動きを細かく数えながら振り付けのように作り上げていきました。その上で、『ここから何秒間、私たちが考えた会話を入れられるだろう?』と考えながら、実際の出来事と私たちなりの解釈を重ね合わせていったんです」と明かし、「彼らが実際に残したものに忠実でありながら、自分たちの想像力も加える。そのバランスを探る作業はとても面白かったですね。中でも一番難しかったのは、ラストシーンの手の動きでした。ジーン・セバーグ本人の仕草を感じさせながら、その瞬間に彼女がゴダールとの間でどんな思いを抱えていたのかも表現しなければならなかったので、その両方を成立させるのは本当に大変でした」と撮影を振り返った。
最後に「監督をはじめ、この作品に関わった全員が成し遂げたことは、本当に素晴らしいと思います。私にとって最高の賛辞だと感じたのは、監督と9度もタッグを組んでいるイーサン・ホークの言葉でした。彼は作品を観終えたあと、監督に向かって『本当にこれを君が撮ったのか!? 君のことはよく知っているけれど、本当に君が作った作品なのか?』と驚いていたそうなんです。それくらい、この作品は監督がこれまで手掛けてきたどの作品とも全く違うものになっています。私自身も俳優として、自分が出演している作品を観るときは、できるだけ自意識を脇に置いて、一人の観客として作品を見るようにしています。でも、この映画に関しては、本当にただただ圧倒されました」と驚きを隠さず、自身も完成した作品に魅了されたことを明かした。
■公開情報
『ヌーヴェルヴァーグ』
7月10日(金)新宿ピカデリーほか全国ロードショー
出演:ギヨーム・マルベック、ゾーイ・ドゥイッチ、オーブリー・デュランほか
監督:リチャード・リンクレイター
プロデューサー:ミシェル&ローラン・ペタン
脚本:ホリー・ジェント、ヴィンス・パルモ
協賛:Chanel
配給:AMG エンタテインメント
2025/フランス/106分/仏語・英語/5.1ch/1:1.37/モノクロ/原題:Nouvelle Vague/日本語字幕:井村千瑞
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