満月の夜に観たい『ストロベリームーン』 當真あみ×齋藤潤が体現する、永遠を願う純愛の輝き

満月の夜に観たい『ストロベリームーン』

 毎月やってくる満月に名前がついていることをご存じだろうか。今夜6月29日の夜から明日6月30日の朝にかけて見られる満月は「ストロベリームーン」。アメリカでは6月がイチゴの収穫時期であることからこの名前がついたとされている。また、夏至の頃の満月は空の低い位置を通るため、大気の影響で夕日のように赤みがかって見えることもある。満月そのものが赤やピンク色に染まるわけではないが、そのロマンチックな現象から「好きな人と一緒に見ると永遠に結ばれる」という言い伝えもある。

 そんなストロベリームーンにまつわる映画が、2025年10月に公開され、現在Blu-ray&DVDが発売中の『ストロベリームーン 余命半年の恋』である。當真あみが主演を務めた本作は、初恋の人とストロベリームーンを一緒に見たいと願う高校生2人の切ない恋物語を描いている。

 本作は、芥川なおによる同名小説を原作に、『余命10年』『いま、会いにゆきます』などの脚本を手がけた岡田惠和、『劇場版 美しい彼~ eternal~』などの監督を務めた酒井麻衣、『ちはやふるーめぐりー』(日本テレビ系)で主演を務めた當真が送る純愛ラブストーリーだ。

 高校生が初々しい恋を楽しんでいく“高校生パート”と13年後の未来を描いた“現代パート”に分かれている。“高校生パート”では、主人公・桜井萌を當真が、萌の初恋相手である佐藤日向を齋藤潤が、萌の初めての親友となる高遠麗を池端杏慈が演じているほか、黒崎煌代、吉澤要人といった、これからの活躍が期待される若手俳優陣が集結。“現代パート”には、杉野遥亮、中条あやみ、伊藤健太郎、泉澤祐希、黒島結菜のほか、萌の両親役で田中麗奈とユースケ・サンタマリアが出演している。

 サブタイトルに「余命半年」とあるように、幼少期から病弱で家の中で過ごしていた萌(當真あみ)は、15歳の冬に余命半年の宣告をされてしまう。しかし、その後のある“運命的なできごと”によって高校に通うことを決意した萌は、入学式で日向(齋藤潤)に突然告白する。

 本作は「女子高生が自身の死を悟りながら、懸命に生きる感動作」というより、「病を抱えていても学校生活と恋を楽しもうとする女子高生の青春映画」である。

 まず、映像の美しさに驚くことだろう。死と隣り合わせの作品でありながら、全体に柔らかな月光を思わせる温かみがある。監督を務めた酒井は、光と影を巧みに操り、現実とファンタジーの境界線を曖昧にするような映像を作り出すことを得意としているが、その透明感あふれる映像美が甘酸っぱい恋愛と、対極にある切ない死をうまく融合させ、独特な幻想的な世界観を作り出している。もし、「最終的には主人公が死んでしまうかも」と観るのをためらっている人がいるならば、それはもったいないと断言したい。切なさを超える温かい気持ちが心の中に満ち溢れてくるはずだ。その一端をこの美しい映像が担ってくれている。

関連記事

リアルサウンド厳選記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる