興収で読む北米映画トレンド

『Michael/マイケル』北米・世界でメガヒット 『ボヘミアン・ラプソディ』超えなるか

 もっとも当初の脚本には、この疑惑の告発者が登場しており、実際に撮影も行われ、監督のアントワーン・フークアはいったん映画の編集を終えていたという。ところが、当人との和解条項に「映画やテレビで描写・言及しない」との文言があったことが判明。製作陣は脚本を書き直し、20日間の追加撮影を経て映画を作り直している。

 こうした再構築の結果、映画はマイケル・ジャクソンの“疑惑以前”を描く内容となった。追加予算は5000万ドル(マイケル・ジャクソン・エステートが負担したとされる)で、総製作費は2億ドルという異例の高予算になっている。

『Michael/マイケル』®, TM & © 2026 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.

 それでも製作陣の狙いは的中し、観客は“スーパースター”マイケル・ジャクソンの音楽とパフォーマンスを大スクリーンで体験することに夢中になった。IMAX上映の世界初動興収は2440万ドルで、音楽伝記映画として歴代No.1。また海外82市場のうち、62市場で音楽伝記映画の歴代オープニング記録を樹立した。

 本作のプロデューサーは『ボヘミアン・ラプソディ』も手がけたグレアム・キング。『ボヘミアン・ラプソディ』は最終興収9億1081万ドルに達したが、すでに『Michael/マイケル』も7億ドル超えは堅いとみられている。

 日本では6月12日公開。マイケル・ジャクソン人気の高い日本は、世界でも有力な市場のひとつ。ドキュメンタリー映画『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』(2009年)では、海外興収1億9589万ドルのうち、日本だけで5700万ドルを稼ぎ出した前例があるのだ。

 このヒットを受け、製作・配給のライオンズゲートは、本作で描けなかった内容に踏み込む続編の実現に踏み切るものと予想される。監督のフークアによると、再構築の過程では全体の3分の1がカットされており、それらは続編に使えるようになっているというのだ。

『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』©2025 Nintendo and Universal Studios. All Rights Reserved.

 そのほか今週のランキングでは、『Michael/マイケル』に首位を譲った『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』が第2位。北米興収は3億8649万ドルで、世界興収は8億ドルを突破した。第3位は『プロジェクト・ヘイル・メアリー』で、公開6週目ながら変わらぬ人気ぶりを示し、世界興収6億ドルを超えるヒットを継続中だ。

『プラダを着た悪魔2』©︎2026 20th Century Studios. All Rights Reserved.

 アン・ハサウェイ主演、A24製作『Mother Mary(原題)』は第9位にランクイン。前週にわずか5館で公開され、公開2週目となる今週は1103館の拡大上映となったが、週末興収125万ドル、累計148万ドルと厳しい結果となった。ただし、ハサウェイは今週末に『プラダを着た悪魔2』という大注目作を控えている。

北米映画興行ランキング(4月24日~4月26日)

1.『Michael/マイケル』(初登場)
9700万ドル/3955館/累計9700万ドル/1週/ライオンズゲート

2.『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』(↓前週1位)
2120万ドル(-41.9%)/3732館(-552館)/累計3億8649万ドル/4週/ユニバーサル

3.『プロジェクト・ヘイル・メアリー』(↓前週2位)
1320万ドル(-35.6%)/3510館(-310館)/累計3億543万ドル/6週/Amazon・MGM

4.『THE MUMMY/ザ・マミー 棺の中の少女』(↓前週3位)
563万ドル(-58.3%)/3304館/累計2345万ドル/2週/ワーナー

5.『The Drama(原題)』(↓前週4位)
264万ドル(-45.7%)/1982館(-647館)/累計4480万ドル/4週/A24

6.『私がビーバーになる時』(→前週6位)
190万ドル(-37.7%)/2000館(-475館)/累計1億6415万ドル/8週/ディズニー

7.『You, Me & Tuscany(原題)』(↓前週5位)
150万ドル(-61.5%)/2115館(-1042館)/累計1763万ドル/3週/ユニバーサル

8.『Over Your Dead Body(原題)』(初登場)
142万ドル/1550館/累計142万ドル/1週/IFC Films

9.『Mother Mary(原題)』(↑前週22位)
125万ドル(+645.8%)/1103館(+1098館)/累計148万ドル/2週/A24

10.『American Youngboy(原題)』(初登場)
119万ドル/583館/累計119万ドル/1週/Foundation Media Partners

(※Box Office Mojo、Deadline調べ。データは2026年4月27日未明時点の速報値であり、最終確定値とは誤差が生じることがあります)

参照
https://www.boxofficemojo.com/weekend/2026W16/
https://www.hollywoodreporter.com/music/music-news/michael-jackson-record-box-office-biopic-opening-1236577460/
https://variety.com/2026/film/box-office/michael-box-office-opening-weekend-record-1236730805/
https://variety.com/2026/film/box-office/michael-box-office-global-debut-super-mario-galaxy-movie-project-hail-mary-milestones-1236730851/
https://deadline.com/2026/04/box-office-michael-1236870542/
https://deadline.com/2026/04/box-office-global-michael-1236870083/
https://deadline.com/2026/04/michael-movie-director-interview-reshoots-controversy-1236872832/

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