『教場』は俳優たちの“転機”が刻まれた作品に 川口春奈と林遣都の妙演から振り返る

ドラマ『教場』(フジテレビ系)の登場は、かなり衝撃的だった。稀代のエンターテイナーである木村拓哉が作品の看板を背負い、テレビドラマのフォーマットで重厚な物語世界を立ち上げ、これを息を潜めながら見つめていたものである。2020年がはじまったばかりの頃のことだった。
あれから、6年ーー。2020年代の木村の代表作にして、新たな人気シリーズとなった『教場』が、私たちのお茶の間に帰ってくる。木村のもとに集いし者たちの多くは、あの当時はまだ20代の期待の若手俳優陣だ。ここでは川口春奈や林遣都といった、本作を支える演技者たちについて書いてみたい。
本作は、警察学校を舞台とした珍しいドラマ作品だ。冷酷無比な、まさに“鬼教官”である主人公・風間公親(木村拓哉)とその教え子たちの攻防が、非常にサスペンスフルなトーンで繰り広げられる。この作品のファンならば周知の事実だが、視聴者を驚かせるほど変わり者なのは、風間だけではない。ことあるごとに彼から「君にはここを辞めてもらう」と退校届を突きつけられる生徒たちもまた、変わり者ばかりなのである。
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スコット&リバースが、4月12日に2ndアルバム『ニマイメ』をリリースする。 スコット&リバースは、weezerのフロントマ…たとえば、川口春奈が演じる菱沼羽津希は、相当に自信過剰な生徒だ。警察学校に在籍していながら、自分の身なりばかり気にしている。それに加え、いつも行動をともにしているマジメな性格の枝元佑奈(富田望生)のことを、じつは自分の引き立て役くらいにしか考えていない。ハッキリいって、とんでもなく軽薄な人間である。
川口といえば、2020年代に入ってからイメージがガラリと変わった俳優だ。『教場』に出演した当時の彼女は20代の半ば。それまではティーン層をターゲットにした映像作品に数多く出演し、いつもキラキラとした魅力を振りまいていた。人々の憧れの対象であるのは現在も変わらないが、いまと当時とではそのニュアンスがずいぶんと違ったものだ。かつては華やかさばかりが前に出ていた印象があるが、『教場』でこの“汚れ役”ともいえる役どころを軽妙に演じ抜いて以降、若手の中でもとりわけ優れた演技者であることが広く認知されるようになっただろう。
川口春奈×目黒蓮『silent』がドラマファン以外からも熱烈な人気を集める理由
切なくも温かい三角関係が観る人の心を打つ、木曜劇場『silent』(フジテレビ系)。本作が多くのファンの心を惹きつけ、聖地巡礼を…2020年は『麒麟がくる』(NHK総合)で大河ドラマに初参戦し、2022年には『ちむどんどん』(NHK総合)で朝ドラに初出演。 今日に至るまで主役級のポジションを務めることが続く中、主演ドラマ『silent』(2022年/フジテレビ系)が社会現象となり、作品の顔だけでなく、この時代の顔にまでなった。いまも変わらず柔軟な表現力で愛されている彼女のターニングポイントは、やはり『教場』だったのではないだろうか。
この『教場』でクセのあるキャラクターを演じた俳優はほかにもいる(むしろ、ほとんどがそうなのだが)。林遣都が演じる平田和道もそんなひとりだ。警察官の息子でありながら、教場一の落ちこぼれ。性格は暗く、周囲の者たちとうまく馴染めない。“陽キャ”の菱沼とは真逆の性質を持った人物である。
林遣都が『教場』『スカーレット』で放った魅力 『世界は3で出来ている』1人3役への期待
林遣都が主演を務めるドラマ『世界は3で出来ている』が、フジテレビ系で6月11日23時より放送される。 本作は、緊急事態宣言が…林は『教場』が放送された2020年頭の時点ですでに、演技者としての力量を十二分にこのエンターテインメントの世界に示していた。多くの人々が林のことを、突出した表現力を持った俳優だと理解していた。しかしこの評価が一致していたわけではない。彼の演技者としての魅力は、映画やドラマ、演劇など、それぞれのフォーマットごとに分散していた。けれども地上波の、しかもあの“キムタク”が座長を務めるドラマとなれば、触れる人々の数が大きく変わってくる。そのような場で林は、個性の際立つキャラクターを演じていたのである。
“平田和道=林遣都”が本作で何をしでかすかは、ここには記さないでおこう。それはあなた自身の目でたしかめてほしい。紙幅の関係上、ここでは川口と林の存在についてしか言及できなかったが、ほかの者たちも、本作への参加が大きな転機になっている。これがはじめての映像作品への出演となり、ここで一気に知名度が上がった味方良介との出会いも忘れがたい。
新しい節(=シリーズ)のスタートから6年ーー。ここに刻まれている若き演技者たちの軌跡を、いま改めて確認したいものである。
■放送情報
『教場』前編
フジテレビ系にて、1月17日(土)21:00~ 23:10放送
『教場』後編
フジテレビ系にて、1月24日(土)21:00~ 23:25放送
出演:木村拓哉、工藤阿須加、川口春奈、林遣都、葵わかな、井之脇海、西畑大吾(なにわ男子)、富田望生、味方良介、村井良大、佐藤仁美、和田正人、石田明(NON STYLE)、高橋ひとみ、筧利夫、光石研(友情出演)、大島優子、三浦翔平、小日向文世
©︎フジテレビ
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/kyojo/
『教場II』前編
フジテレビ系にて、2月8日(日)20:57~23:09放送
『教場II』後編
フジテレビ系にて、2月11日(水)19:00~21:48放送
出演:木村拓哉、濱田岳、上白石萌歌、福原遥、矢本悠馬、杉野遥亮、目黒蓮(Snow Man)、眞栄田郷敦、岡崎紗絵、戸塚純貴、高月彩良、樋口日奈、重岡大毅(WEST.)、三浦貴大、佐久間由衣、嘉島陸、工藤阿須加、川口春奈、葵わかな、富田望生、味方良介、村井良大、光石研、大島優子、三浦翔平、佐藤仁美、和田正人、高橋ひとみ、小林薫、北村匠海、松本まりか、小日向文世
©︎フジテレビ
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/kyojo2/
『風間公親-教場0-』
フジテレビにて放送 ※関東ローカル
第1話:2月13日(金)13:50〜15:42放送
第2話:2月16日(月)13:50〜14:48放送
第3話:2月16日(月)14:48〜15:42放送
第4話:2月17日(火)13:50〜14:48放送
第5話:2月17日(火)14:48〜15:42放送
第6話:2月18日(水)13:50〜14:48放送
第7話:2月18日(水)14:48〜15:42放送
第8話:2月19日(木)13:50〜14:48放送
第9話:2月19日(木)14:48〜15:42放送
第10話:2月20日(金)13:50〜14:48放送
第11話:2月20日(金)14:48〜15:42放送
出演:木村拓哉、赤楚衛二、新垣結衣、北村匠海、白石麻衣、染谷将太、堀田真由、濵田崇裕(WEST.)、結木滉星、小林薫、小日向文世
原作:長岡弘樹『教場』シリーズ(小学館)
脚本:君塚良一
演出:中江功
プロデュース:中江功、渡辺恒也、宋ハナ、遠藤光貴(SWITCH)
制作協力:SWITCH
制作著作:フジテレビ
©︎フジテレビ
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/kyojo0/
公式X(旧Twitter):https://x.com/kazamakyojo

























