『葬送のフリーレン』原作人気エピソードを解説 シュタルク×フェルンデート、黄金郷編など

『葬送のフリーレン』シュタフェルの関係

 シュタルクは臆病でデリカシーに欠けるものの、根はやさしい性格の戦士。フェルンは大人っぽいしっかり者で、毒舌気味なところがあるが、時折ピュアな一面を覗かせることもある。初対面の時点では、フェルンはシュタルクの情けなさに半ばあきれ気味で、逆にシュタルクはフェルンの真面目さと遠慮のなさに振り回されていた。

 しかし旅を続けるなかで、2人の距離は少しずつ縮まっていく。たとえば印象的だったのは、アニメ第14話の出来事。誕生日のプレゼントを忘れられたフェルンがシュタルクに激怒するという“痴話喧嘩”の話だが、その後シュタルクが不器用なだけで本当は一緒にプレゼントを選びに行きたいと思っていたことが判明。そして一緒に買い物に出かけるが、そこで選んだブレスレットに“恋人に贈るもの”という意味があったことが分かり、どこか甘酸っぱい掛け合いが繰り広げられるのだった。

 また第17話では、ふたたび痴話喧嘩が勃発。シュタルクが冷たい手で急にほっぺたに触れるイタズラを仕掛けたことをきっかけに、フェルンを怒らせてしまう話で、喧嘩の仲裁にあたったザインが「もう付き合っちゃえよ!」と愚痴を放つというラブコメめいた顛末となっていた。

 そのほかアニメオリジナルの描写で話題を呼んだのが、第15話だ。シュタルクが路銀を稼ぐため、とある貴族の依頼を受けて死んだ息子の影武者役をすることに。そして夜会のダンスパーティーに出席した際にフェルンをエスコートして一緒に踊り出す……。親しげな視線を交わし、気持ちを通じ合わせながら社交ダンスを踊るところが、たっぷりと尺をとって描かれていた。

 このシーンは原作にも存在するものの、その描写はわずか2コマ。つまりアニメスタッフによって大幅に肉付けされているのだが、旅を通して2人の心の距離が縮んだことを表現した名シーンとして、原作ファンからも絶賛されていた。

 ケンカをしたり、口の悪いツッコミを入れたりしながらも、お互いを大切にしていることが行動の端々から伝わってくる2人の関係性。この「友達とも家族とも違うが、まだ恋人ではない」という絶妙な距離感こそが、多くの人を夢中にさせる理由ではないだろうか。

 なお第2期の範囲でも、シュタルクとフェルンの関係性はしっかり描写される見込みだ。原作の第66話、第67話で描かれるエピソードでは、シュタルクが冗談交じりに「明日デートしようぜ」と誘ったことをきっかけに、2人がデートに出かける展開が描かれる。

 相手を意識してドギマギする態度や、いつもより身なりを整えてやってくる様子など、まるでラブコメのような表現のオンパレード。細かな描写の積み重ねによって、まだ言葉になっていない2人の気持ちが浮かび上がっていくところが注目ポイントだ。

 重厚なドラマが待ち受ける「黄金郷のマハト」編と、シュタルクとフェルンが繰り広げるデート回。第1期で積み重ねてきた旅路を思い返しながら、フリーレンたちの新たな一歩を見届けたい。

■放送情報
TVアニメ『葬送のフリーレン』第2期
日本テレビ系“FRIDAY ANIME NIGHT”にて、1月16日(金)スタート 毎週金曜23:00~放送
キャスト:種﨑敦美(フリーレン役)、市ノ瀬加那(フェルン役)、小林千晃(シュタルク役)、岡本信彦(ヒンメル役)、東地宏樹(ハイター役)、上田燿司(アイゼン役)
原作:山田鐘人・アベツカサ(小学館『週刊少年サンデー』連載中)
監督:北川朋哉
副監督:原科大樹
監督協力:斎藤圭一郎
シリーズ構成:鈴木智尋
キャラクターデザイン:高瀬丸、小嶋慶祐、藤中友里
コンセプトアート:吉岡誠子
デザインワークス:小橋弘侑、原野瑠奈、瀬口泉、原科大樹
美術監督:高木佐和子
美術設定:杉山晋史
色彩設計:大野春恵
3DCGディレクター:今垣佳奈
撮影監督:伏原あかね
編集:木村佳史子
音響監督:はたしょう二
音楽:Evan Call
オープニングテーマ:「lulu.」Mrs. GREEN APPLE
エンディングテーマ:「The Story of Us」milet
アニメーション制作:マッドハウス
©山田鐘人・アベツカサ/小学館/「葬送のフリーレン」製作委員会
公式サイト:https://frieren-anime.jp/
公式X(旧Twitter):https://x.com/Anime_Frieren
公式TikTok:https://www.tiktok.com/@anime_frieren

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