『明日はもっと、いい日になる』が提示した現代の新たな“普通の家族” 子役たちの涙の別れ

『明日はもっと、いい日になる』普通の家族

 「上手にできるかな……普通の家族」

 「普通の家族」ってなんだろう。『明日はもっと、いい日になる』(フジテレビ系)第8話は、家族のかたちが多様化する現代における新たな「普通の家族」を提示した。

 浜瀬市児童相談所で行われている叶夢(千葉惣二朗)と奏夢(小時田咲空)の母・夢乃(尾碕真花)のプログラムが再開された。小さな運送会社に就職が決まった夢乃は以前とは見違えた様子で、「あの子たちのお母さんだし、へこんでる暇ないから」と語る。親子が一緒に暮らせる日もそう遠くはないようだ。

 一方で、どんなに本当の親と暮らしたいと願っていても叶わない子もいる。翼(福原遥)が出向してきた当初から一時保護所で暮らす花蓮(吉田萌果)の里親委託が大詰めに差しかかっていた。そもそも一時保護はその名の通り、一時的な措置で、原則として2か月以内と定められている。ところが、家庭復帰が困難な子どもの中には、児相や里親のキャパシティの問題から一時保護期間が長期化するケースも。一時保護中は就学が困難な場合も多いため、子どもたちが安定した生活を送れるように次の居場所を見つけてあげるのも児相の大事な役目なのだ。

 花蓮の場合は心の病気で入院している母親の退院を待っていたが、まだ時間がかかる見通しだった。そんな中、里親とのマッチングが成立。花蓮を迎えたいという橋本夫妻(森田甘路・朝夏まなと)は万全の準備を整えており、あとは宿泊交流で問題がなければ、正式な手続きが進められるはずだった。

 しかし、本人たっての希望で、花蓮が予定よりも早く里親の家から戻ってくる。公園で他の子どものおもちゃを取ったと勘違いされ、橋本夫妻が花蓮の話を聞く前に相手の親に頭を下げたのが原因だった。傷ついた花蓮に寄り添うのは、自身も里親のもとで育った蔵田(林遣都)だ。親から虐待を受け、9歳で児相に保護された蔵田の過去は前話で明らかにされた通り。そんな蔵田の里親となったのが、丞(柳葉敏郎)だった。蔵田が問題行動を起こすたび、丞は「大事なやつのためなら、頭なんて何度でも下げてやる」と言って、代わりに謝ってくれたという。

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