松岡禎丞が培ってきた演技のこだわり 「“結果的に出た声”であって、感覚的なもの」

松岡禎丞が培ってきた演技のこだわり

 現在好評放送中の『TO BE HERO X』。bilibiliとアニプレックス共同制作による本作は3DCGと2Dを織り交ぜることや国内制作のアニメとは異なったテンポの会話劇で独特の雰囲気を醸し出しつつ、各キャストの安定感もあり日本のアニメシーンの中で独自の存在感を放っている。

 リアルサウンド映画部ではリトルジョニー役を務める松岡禎丞に、演じる上で意識していたことや吹き替え特有の難しさ、世界同時展開の上での収録上の苦労など、『TO BE HERO X』について、そして自身の役者としての姿勢を語ってもらった。【インタビューの最後には、サイン入りチェキプレゼント企画あり】

リトルジョニーのキャラクター

ーーリトルジョニーのキャラクターについて、どんな性格のキャラクターなのか、松岡さんなりの解釈を教えてください。

松岡禎丞(以下、松岡): 性格面では、天真爛漫で元気な男の子というところは幼少期から変わらず引き継いでいると思います。ただ、彼がヒーローになりたいと思うようになったきっかけには、かなり重いトラウマが関わっているんです。だからリトルジョニーは、表面上は笑っていても、本当の意味では笑えていないのかなって感じることもあります。彼の中では、「人を助けること」や「ヒーローであること」への思いが、根っこの部分で過去の出来事に鎖で縛られているというか……。年齢的にもまだ若くて、ナイーブな側面がある子だと思います。

ーーそうした翳りを持った明るさは、どういうふうに表現されたのでしょうか?

松岡:自宅パートで描かれるような、彼自身の中にある「リトルジョニー」と、人前に立つときの「リトルジョニー」は、似ているようで少し違うんですよね。彼が人前で明るく振る舞うのは、「元気を与えたい」とか、「応援してくれることへの感謝」からであって、それがリトルジョニー自身と切り離せないからだと思っています。そこは、僕自身の考えともすごく近いです。本人はどちらも同じだと感じていると思うんですが、「外向けのリトルジョニー」は、リトルジョニーが思うヒーロー像を知らないうちに演じてしまっているのかなと思っていて。その、根本的には同じなんだけど、微妙にずれていることを表現することを心がけていました。

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