『初恋DOGs』清原果耶が第5話にしてまさかの“告白” 友情と恋の三角関係が繰り返される

 快(成田凌)が学生時代に置き忘れてきたものがむくむくと立ち上った『初恋DOGs』(TBS系)第5話。

 獣医学部時代の友人で、卒業後一緒に開業する約束をしていた相良(森崎ウィン)は、一緒に貯めていた共同資金とスタッフと共に突然快の前から消えた。裏切った側ながら「昔のことは水に流して」と悪びれる様子もなく話す相良は、快の悲願の動物保護施設の改装資金を全額寄付する代わり、快の動物病院を売って欲しいと交換条件を突きつけてきた。

 登場シーンから自信に漲り、何やら怪しげで危なげな野心に満ち溢れている相良の出で立ちを森崎ウィンは瞬時に見せつけていた。

 さらに相良は優香(深田恭子)の学生時代の恋人だったようだ。前話で快が「ずっと一緒にいられると思ったけど、そうはならなかった」と寂しげに話していた姿が思い出される。愛犬を亡くしたその日に優香の近くにたまたまいたのが相良だった。「本当に好きな人を選べなかった」という優香の言葉は、この16年前の雪の日の決断を指しているのだろう。

 16年越しに、あの日あの場所に快も優香を迎えに駆けつけていたことが明かされるのがなんとも切なく、巻き戻せない時間の残酷さが滲む。ただ、それと同じだけ“時間薬”の効能も感じられる回でもあった。

 病床回転率を気にする相良と、目の前の動物を助けることに一生懸命な快。そして快が相良の裏切りから立ち直りなんとか開業した“自分の全て”だと言う動物病院までもを手に入れたい相良。ゼロから開業する際にかかる「手間やコストの削減」のために分院になってほしいと無邪気に言えてしまえる相良の貪欲さや、ある意味素直さは快にはないものだと言えるかもしれない。きっと16年前、夢と友達、親友に恋も一気になくしてしまった快を救ったのも、ずっとそっと寄り添ってくれた動物だったのだろう。

 そして、16年前には続かなかった快、相良、優香の男2人に女1人の3人組が図らずしも再現されているのが興味深い。「友情、絆なんて俺には要らない」と言っていた快がソハ(ナ・イヌ)、愛子(清原果耶)とそれをなぞり直しているかのようにも思える。

 ソハの兄姉に「“将軍”は500億ウォンの犬じゃない、家族です」とまっすぐに伝えた快の言葉は、そのまま“将軍”を“ソハ”と読み替えても問題なさそうだ。ソハは500億ウォンが手に入ったら、快の夢を応援したいと本気で話していた。ウロアグループ側の弁護を任された愛子が報告した「“将軍”と白崎さんの絆は本物です」という言葉は快の心にもしっかり届いたことだろう。快と“将軍”の2ショットだけでなく、“将軍”を中心に快とソハが生活する様子はとても自然体で、そこには“ただのソハ”が笑顔で映っている。

 快とソハには互いの痛みや傷が相手が抱えている事情を癒すという合わせ鏡のようなところがある。“ただのソハ”を肯定してくれた愛子が、ソハの「素直は素敵」という言葉に背中を押されて、快が初恋相手であること、そして今頭に思い浮かぶのも快であることを思い切って伝えた。

 ソハと愛子を応援しようとしていた最中、寝耳に水という表情を見せた快だが、愛子からの思いがけない告白は彼らの関係性をどう変化させていくのだろうか。

火曜ドラマ『初恋DOGs』

TBSドラマチームと韓国の制作会社STUDIO DRAGONが初の共同制作を務める、愛犬同士の一目ぼれから始まるラブストーリー。離婚訴訟を専門に手掛ける敏腕弁護士・愛子、獣医・白崎快、韓国からやって来た御曹司ウ・ソハの奇妙な三角関係が描かれる。

■放送情報
火曜ドラマ『初恋DOGs』
TBS系にて、毎週火曜22:00〜22:57放送
出演:清原果耶、成田凌、ナ・イヌ、萩原利久、宮澤エマ、なだぎ武、野呂佳代、永瀬莉子、NOA、円井わん、坂井真紀、深田恭子、岸谷五朗
原案:『DOG한 로맨스』(Studio TooN・LINEマンガ連載中)
脚本:金子ありさ
演出:岡本伸吾、ノ・ヨンソプ、伊東祥宏
プロデューサー:宮﨑真佐子、荒木沙耶、車賢智
協力プロデューサー:キム・ギョレ
共同制作:STUDIO DRAGON
©TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/hatsukoi_DOGs_tbs/
公式X(旧Twitter):@hatsukoi_dogs
公式 Instagram:hatsukoi_dogs
公式TikTok:@hatsukoi_dogs

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