“天才子役”永尾柚乃が『誘拐の日』でさらなる飛躍へ “チビ麻美”から重ねてきた表現力
だからこそ、ディズニー実写映画『リロ&スティッチ』でリロ役の日本版声優に抜擢されたというニュースが流れたとき、正直「やっぱり」と思った。そして驚いたのは、そのプロモーションの一環として行われた米国版キャストとのインタビューを、永尾が全編英語で行ったことだった。その堂々たる姿。きちんと目を見て、相手の言葉を聞き、笑顔を返す。幼い少女が“通訳を介さない対話”を成立させるその様子は、日本のファンだけでなく、海外のメディア関係者たちをも一様に驚かせた。
もちろん語学力も素晴らしいが、それ以上に目を引いたのは誰といても萎縮しない彼女の姿だ。場を読む力、発信する力、空気を楽しむ柔軟性。まるで、彼女自身が“リロ”というキャラクターの精神そのものを体現しているようだった。
そして、2025年夏には新ドラマ『誘拐の日』(テレビ朝日系)で、斎藤工と共演という大役が待っている。永尾が演じるのは、天才少女・七瀬凛。感情を抑えた冷静な知性と、子どもらしい無邪気さが同居する、やや複雑なキャラクターでもあるようだ。斎藤は永尾について、「役柄に背景をにじませる、素晴らしい表現者ですね。同業者として、めちゃくちゃ尊敬しています」(※)とコメントしており、永尾の演技がいかに単なる子役としてではなく、ひとりの表現者として、同じ土俵に立っているのかを物語っているものだ。本作でもきっと、彼女は“子どもだから”というハードルを軽々と越えて、大人と正面から対峙する役どころを成立させてくれるはずだ。
ここまでのキャリアを振り返ってもなお、永尾が見せる表情には伸びしろしか感じられない。役柄の輪郭をなぞるのではなく、そこに感情の起伏や背景を丁寧ににじませるとでも言えばいいのだろうか。その深度はすでに、“演技がうまい子役”の領域を超えている凄みがある。永尾柚乃という存在は、子役として記憶されるには、あまりにも豊かで、あまりにも鮮やかだ。その一歩一歩が、これからどんな景色を照らしていくのか。今はただ、静かに見守りたい。
参照
https://realsound.jp/movie/2025/05/post-2039028.html
■放送情報
『誘拐の日』
テレビ朝日系にて、7月8日(火)スタート 毎週金曜21:00〜21:54放送
出演:斎藤工、永尾柚乃
原作:『誘拐の日』©ASTORY & KT Studiogenie/脚本 キム・ジェヨン
脚本:丑尾健太郎
監督:深川栄洋、片山修
音楽:長岡成貢
ゼネラルプロデューサー:大江達樹(テレビ朝日)
プロデューサー:峰島あゆみ(テレビ朝日)、菊池誠(アズバーズ)
制作協力:アズバーズ
©︎テレビ朝日
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