松本潤、『19番目のカルテ』は“嵐の活動終了”を見すえた一歩に 日曜劇場への帰還を占う

 常にみんなの中心にいるイメージを抱く人もいるかもしれないが、松本自身は裏方気質で、支えることに喜びを見いだすタイプである。長年、嵐のライブ演出を手がけ、求められれば後輩グループにアドバイスもする松本は、自らが関わる舞台を作品としてとらえている。プロデューサー視点を備えた松本は『19年目のカルテ』の徳重と重なる。

 臓器や患者の性別、年齢にかかわらず、患者の声を丁寧にすくい取り、その人の暮らしや家庭環境、心の状態まで総合的に診察を行うのが総合診療科だ。病気を診るだけではない患者にとっての最善を見つけ出す、「人間そのものを診る」のが総合診療医なのである。医療は本来、医師ひとりでは完結しないものだ。ともに働く医師、看護師、科を超えた専門のエキスパートとの連携が求められる。適切な治療が行われるように導き、ハブの役割を果たす総合診療医には、全体を俯瞰する視点が欠かせない。

 自分が主役になるのではなく、患者の幸福というゴールに向かって、手を携えて進む主人公には、松本がこれまでに培ってきたものが反映されるはずだ。同じ7月クールで、櫻井翔の『占拠』シリーズ(日本テレビ系)最新作の放送も発表されている。『19番目のカルテ』は松本にとって、グループの活動終了後を見すえて俳優としての一歩を踏み出すものになりそうだ。

■放送情報
日曜劇場『19番目のカルテ』
TBS系にて、7月スタート 毎週日曜21:00〜21:54放送
出演:松本潤
原作:富士屋カツヒト『19番目のカルテ 徳重晃の問診』(ゼノンコミックス/コアミックス)
脚本:坪田文
プロデューサー:岩崎愛奈
企画:益田千愛
協力プロデューサー:相羽めぐみ
演出:青山貴洋、棚澤孝義、泉正英
編成:吉藤芽衣、髙田脩
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/19karte_tbs/
公式X(旧Twitter):@19karte_tbs
公式Instagram:19karte_tbs
公式TikTok:@19karte_tbs

関連記事