『キャスター』玉置玲央と菊池亜希子が貫いた報道の信念 警察とニュースの深い関係とは?
持ちつ持たれつの関係に甘んじるか、それとも信念を貫くか。メディアを利用して情報操作したい警察の意向に沿いながらも、大事なところは譲らない。JBN会長の国定(高橋英樹)とのコネクションを生かして村崎に借りを返すと、警察と反社勢力のつながりを暴いた。同時並行で局内部の内通者をあぶり出し、黒幕を逃がさない手並みは鮮やかだった。
一日警察署長などのあるあるネタをちりばめながらも、警察を一方的に悪と決めつけたり、マスコミをさげすむのでもない。警察上層部のふところに入り込む安藤の地道な取り組みや、時間をかけて築いてきた梶原と竹野の信頼関係が最後にものを言った。現状のニュース報道のあり方に課題があるとしても、そんな中でも誠実に真実と向き合っている人はいて、進藤は彼らを否定しなかった。
深川に本橋が言った「我々報道が必ず味方になります。力を貸してください」は、内部告発をためらう人に勇気を与えるものだと思う。下世話な興味を誘う露悪的な報道は論外として、独自性をもった切り口とただ一人のために世界を敵に回す覚悟を、情報発信に関わる人間として持つことのできる自分でありたいと思った。
テレビ局の報道番組を舞台に闇に葬られた真実を追求し悪を裁いていく社会派エンターテインメント。圧倒的な存在感で周囲を巻き込んでいく型破りで破天荒な主人公・進藤壮一が、視聴率低迷にあえぐ報道番組『ニュースゲート』を変えていく。
■放送情報
日曜劇場『キャスター』
TBS系にて、毎週日曜21:00〜21:54放送
出演:阿部寛、永野芽郁、道枝駿佑、月城かなと、木村達成、キム・ムジュン、佐々木舞香、ヒコロヒー、山口馬木也、黒沢あすか、堀越麗禾、馬場律樹、北大路欣也(特別出演)、谷田歩、内村遥、加藤晴彦、加治将樹、玉置玲央、菊池亜希子、宮澤エマ、岡部たかし、音尾琢真、高橋英樹
脚本:槌谷健、及川真実、李正美、谷碧仁、守口悠介、北浦勝大
音楽:木村秀彬
プロデュース:伊與田英徳、関川友理、佐久間晃嗣
演出:加藤亜季子、金井紘
©TBS
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