『対岸の家事』が描く“同僚”の輪 ディーン・フジオカが完璧主義な専業主夫を好演
専業主婦の詩穂(多部未華子)の前に新たに登場した“対岸の人”が描かれた『対岸の家事〜これが、私の生きる道!〜』(TBS系)第2話。今話の新キャラは、厚生労働省に勤務するエリート官僚で、2年間の育休を取得したパパ・中谷(ディーン・フジオカ)だ。
完璧主義でプライドが高く、仕事と同じように育児も完璧にできるはずだと徹底した育児計画を立てている中谷もまた、詩穂が“専業主婦”と聞くなり何やら複雑な感情を禁じ得ないようだ。
どうやら彼の母親が専業主婦で教育ママだったようで、彼をエリートに育て上げることに自身の価値を見出そうとした人だったようだ。息子の教育に一生懸命な専業主婦の母親との日々は息苦しく、度を超えた教育虐待のようなこともあったらしい。
絶対にわかりたくはなかった母親の気持ちが同じ専業主婦(夫)になって、わかってしまいそうになることがまた、中谷を頑なな“専業主婦批判”に向かわせてしまうのかもしれない。
「家事をしてお金を貰ってるんですか?」と詩穂に聞いては「賃金をもらっていないのであればそれは仕事じゃないですね」と言い切る中谷。しかし実際には家事より仕事の方がよほどラクな上、社会から後ろ指を指されてしまわない居場所がしっかりあることがどれだけ恵まれていたのか、痛感してもいるらしい。仕事をしているわけじゃなく時間はあって「同じことの繰り返し」と専業主婦のことを指摘するも、その終わらぬ日々やわかりやすい成果が得られるわけではない日々に、中谷は出口の見えぬ恐怖を感じていたのだろう。