『おむすび』不安の残る終わり方はなぜ? “詩”大島美優がカギを握る最終週への布石か

 ちょうど見舞いに来ていた歩からクリスマスと退院祝いのプレゼントをもらっても俯いたまま。なぜなら、身寄りのない詩は児童相談所に保護されることになるからだ。病室に大阪市児童相談センターの担当者が迎えに来る。詩を呼び止めた歩は「困ったことがあったらいつでもおいで」と名刺を渡す。「すみま……」と言いかけた詩が「ありがとう」と言い直し、名刺を受け取る様子は、歩の前向きな思いが詩に届いている証拠。だが、俯いたままの詩を結と歩が見送るシーンには、何もできないもどかしさと消えない不安が滲み出ている。

 最終週の予告には、米田家でご飯を食べている詩の姿が一瞬映っている。詩が花に話していた「自分には住む場所も、家族も、お金もない。生きてる意味もない」という思い。そのことは花を通して、歩にも伝わっている。その“私なんか”という思いを抱えた詩をポジティブに変えていくのが歩なのだろう。

■放送情報
連続テレビ小説『おむすび』
NHK総合にて、毎週月曜から金曜8:00〜8:15放送/毎週月曜〜金曜12:45〜13:00再放送
BSプレミアムにて、毎週月曜から金曜7:30〜7:45放送/毎週土曜8:15〜9:30再放送
BS4Kにて、毎週月曜から金曜7:30〜7:45放送/毎週土曜10:15~11:30再放送
出演:橋本環奈、佐野勇斗、仲里依紗、北村有起哉、麻生久美子、新津ちせ、大島美優
語り:リリー・フランキー
主題歌:B'z「イルミネーション」
脚本:根本ノンジ
制作統括:宇佐川隆史、真鍋斎
プロデューサー:管原浩
写真提供=NHK

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