小西桜子×吉村界人×髙橋ひかる×大西流星 『まどか26歳』を支えた最高の同期たち
現在放送中の『まどか26歳、研修医やってます!』(TBS系)は、幼い頃に見た人形劇に登場するアザラシの天才外科医・ドクターKに憧れて進むうちに、あれよあれよと医者の卵となった、まどか(芳根京子)の姿を描いた成長ストーリー。
まどかは、自分に向いていることや、やりたいことがはっきりしていないが、医師の仕事にはいつもひたむき。だからこそ、研修先の診療科が変わるたび、自分のできなさに落ち込んだり、イメージと違う医療現場に戸惑ったりしている。そんな試練の中をここまで励まし合って、恋に仕事に一生懸命に進んできたのが、まどかと一緒に寮で暮らしている同期たちだ。
小西桜子(横川萌役)
どんなに忙しくてもメイクはバッチリのゆるふわ系のモテ女子・萌を演じる小西桜子は、『レンアイ漫画家』(フジテレビ系)では、同じカフェ&バーで働く店員・二階堂(眞栄田郷敦)に想いを寄せる伊藤由奈役、『スイートモラトリアム』(TBS系)では、柏木(鈴鹿央士)の家に突然転がり込んでくる元カノ・りんご役を演じるなど、“恋愛キャラ”を得意としている。本作でもその魅力を存分に発揮しており、まどかの気持ちを知りつつ、思わせぶりな態度で先輩医師の菅野(鈴木伸之)に近寄り、ハラハラさせる小悪魔な面も垣間見せた。だが、“恋愛至上主義”になっていないのが萌のいいところ。他人の目を気にせず、自分の意思を主張したり、貫いていく姿は、気弱になりがちなまどかや千冬に勇気を与えていた。
吉村界人(桃木健斗役)
同期の中で最年長だが、病院内を撮影した動画をSNSに投稿してしまうなどちょっとした問題児である桃木を演じているのは、吉村界人。吉村は、2024年にNetflixで配信され大きな話題となった『地面師たち』に出演。女性を利用して遊んでいたが、さらに大きな組織に利用されてしまうホストの楓役を見事に演じ切った。そんなダークな世界観に馴染んでいた吉村の演技は、ゆるっとした空気感のあるまどかたちの中では“異質な存在”に見えてしまうのではないかと思っていたが、吉村の独特な雰囲気が、「家族に医師が多いのに自分は落ちこぼれ」という桃木の複雑な心情を物語るものとなっていた。
『地面師たち』をはじめ、いわゆる“チンピラ”役を演じることが多かった吉村だが、桃木役を通して愛されキャラも演じられることをお茶の間にも証明したと言えるだろう。