『おむすび』で“かわいくなりたい”を描いた理由とは? 麻利絵役・桧山ありすの起用意図も
さらに「このドラマでは、ギャルの表面的ではなく精神的なところを描いてきたつもりでいます。嫌なこと、理不尽なことに蓋をするのではなく、望まない事態が発生したときに、どのように乗り越えていけばいいのだろうと模索する。そういったことを、この先も表現していくことになるだろうなと思います」と付け加えた。
麻利絵を演じるのは、雑誌『ニコ☆プチ』(新潮社)で専属モデルを務める17歳の桧山ありす。真鍋は「役の症状を考えて、まずは体型が合う方でなければいけない。その中で、スリムかつ無理しているわけではない、というところを大切に選ばせていただきました。実は演技経験はあまり多くないとのことでしたが、ちょっと頑張ってみようか、ということで演出家の了承も得てお願いしました」とキャスティングの経緯を明かす。
はじめての朝ドラ出演となる桧山だが、真鍋は「橋本さんからもアドバイスをもらったり、監督をはじめみんなに支えてもらいながらしっかりと演じていました」と評価。「大阪のスタジオで突然『演技をしろ』と言われても、緊張するのは当たり前ですよね。ですが、それもひとつの試練として、一生懸命やっていらっしゃいました。芯の強さのある方で、きちんと演じていただけてよかったと思っています」と振り返った。
また、宇佐川は「橋本さんは演出などと話をする中で、自分というよりも、他の方がお芝居しやすいようにいろいろなことを提案されるんですよね。すごくさりげなくフォローされていたので、きっと桧山さんも和んで、芝居をしやすかったと思います」と橋本の気遣いを称賛。「桧山さんは堂々とお芝居されていて、編集された映像を見ると、目的のためなら手段を択ばない、一種の生意気さみたいなものが絶妙に出ていて、お見事だなと感心しました。ものすごく感動しましたし、やっぱりその空気を一緒に作っていた座長は、改めてすごいなと思いましたね」と敬意を示した。
本日放送の第94話は、「麻利絵と母親が揉めている」と連絡を受けたところで終了。歩(仲里依紗)の「かわいくなっても楽しくなければ意味なくない?」という言葉を胸に、結は麻利絵にどんな思いを届けるのだろうか。
■放送情報
連続テレビ小説『おむすび』
NHK総合にて、毎週月曜から金曜8:00〜8:15放送/毎週月曜〜金曜12:45〜13:00再放送
BSプレミアムにて、毎週月曜から金曜7:30〜7:45放送/毎週土曜8:15〜9:30再放送
BS4Kにて、毎週月曜から金曜7:30〜7:45放送/毎週土曜10:15~11:30再放送
出演:橋本環奈、佐野勇斗、仲里依紗、麻生久美子、北村有起哉
語り:リリー・フランキー
主題歌:B'z「イルミネーション」
脚本:根本ノンジ
制作統括:宇佐川隆史、真鍋斎
プロデューサー:管原浩
写真提供=NHK