佐倉綾音、“チャイナ娘”ルー役に込めた覚悟 『SAKAMOTO DAYS』で見せる緻密な役作り
徐々にメインの登場人物が揃いつつあり、坂本家の日常も回を追うごとに賑やかさを増しているTVアニメ『SAKAMOTO DAYS』。その中でも第2話で大きな活躍を見せた陸少糖(ルーシャオタン)の声を担当する佐倉綾音の演技に、多くのファンが歓喜の声を上げている。
中国からやってきたルーは、カタコトながらも「~ネ」「~ヨ」と可愛らしい日本語を話す。思いがけない出会いから、主人公の坂本太郎に命を救われたルーは、彼の営む「坂本商店」で働くことに。だが、その仕事ぶりは決して褒められたものではなく、むしろ周囲を巻き込んでは騒動を巻き起こす存在でもある。しかし、彼女の存在によって店内は常に賑やかで、時にドタバタしながらも楽しい雰囲気に包まれ、「坂本商店」になくてはならない新たな仲間として、坂本家の輪に溶け込んでいった。
TVアニメを観た多くの視聴者が指摘しているように、ギャグテイストの作風も相まって、癖のある訛りの少女と杉田智和演じるキャラクターとの掛け合いには『銀魂』を想起させる要素が確かにある。しかし、これはある意味で計算されていたのかもしれないと思うほど、佐倉のインタビューからは深い意図が読み取れる。
佐倉は坂本とシンとルーの関係性を考えたとき、「私がこの作品のファンなら、やっぱり王道が見たい!」という思いを抱いたとのこと。オーディションに臨むにあたって「これでダメなら仕方ない」という覚悟で、“王道”の訛りキャラクターを全力で演じることを決めたという(※1)。こうした役作りの背景を知ると、ルーの演技には、『銀魂』に限らず、アニメで親しまれてきた歴代のチャイナ娘たちの魅力が自然と息づいているように感じられるのも頷ける。