『民王R』遠藤憲一、大橋和也、高橋一生らクランクアップ 「俳優人生で一番大変だった」

『民王R』キャスト陣がクランクアップ

 遠藤憲一が主演を務めるテレビ朝日系火曜ドラマ『民王R』がクランクアップを迎えた。

 遠藤と菅田将暉のW主演で、2015年7月期に金曜ナイトドラマ枠にて放送された政治エンターテインメント『民王』が、9年ぶりに再起動。今回は、遠藤演じる現職総理大臣・武藤泰山と国民の誰かが、毎話ランダムに入れ替わってしまうというストーリーが展開される。共演には、大橋和也(なにわ男子)、あの、山時聡真、溝端淳平、満島真之介、岸部一徳、金田明夫、山内圭哉が名を連ねた。

 メインキャスト陣の中で一足早くクランクアップしたのは、泰山の書生・田中丸一郎太を演じた大橋。クランクイン当初は緊張しっぱなしだったという大橋も、キャスト陣のサポートもありすぐに“チーム泰山”のメンバーに溶け込めたそう。「3カ月間、毎回の撮影がほんまに楽しくて、もう終わんねやって名残惜しいです」と寂しそうな表情を浮かべ、「だから明日もここにいたいです、普通にいたらすみません(笑)」とボケると、遠藤からは「明日から、台湾!」と素早いツッコミが入った。

 秘書の冴島優佳を演じたあのもおなじみの総理執務室でアップ。ファンから「めずらしく楽しそうだね」と声をかけられるほど撮影現場が楽しかったことを明かし、「またどこかでご一緒できるように頑張りたい」と決意を新たにした。

 続いてクランクアップしたのは、公安コンビの新田理&猫田マモルを演じた山内と山時。山内は「もう少し皆さんといたかった」と別れを惜しみつつ、「今の時代に非常に必要なドラマなんじゃないかと。自分も含めて政治を考え直すような、そういう作品に出会えて本当に幸せでした」とコメント。クランクイン時は馴染めるか不安だった、と明かした山時も「家族のように迎え入れてくれてすごく居心地の良い現場で、いろいろなことに挑戦させていただいて、すごくいい経験になりました!」と感謝を述べた。

 そして、“永田町のプリンス”こと白鳥翼役の溝端、泰山たちの前にラスボスとして立ちはだかる政治評論家の蓮沼清彦役の満島も続々クランクアップ。溝端は「こうやってクランクアップですって言われて花束を渡されるということは、これが………つまり…………クランクアップということなのかなと実感しております」と“白鳥節”を披露。「今日で言えなくなるのは寂しいですが、一生記憶に残る素敵な役になりました!」と、白鳥翼として生きた時間を振り返った。一方の満島は「やっとギアが上がってきた頃にもう終わりなんですね」と寂しげ。今作への並々ならぬ思いを明かしつつ、「僕が遠藤憲一さん、岸部一徳さんと初めてご一緒したのは『ドクターX~外科医・大門未知子~』のシーズン2。あのとき、監督の厳しい指導についていくだけで必死で、最後まで心折れずにやり切れたのは遠藤さん、岸部さんのおかげでした。こうしてまたご一緒できる幸せをかみしめ、あの時の恩返しができるように頑張りました」と、2人への感謝も述べた。

 そして、今作では旅先から折に触れて泰山のピンチを救った元秘書の貝原茂平役の高橋一生も撮了。「9年ぶりの『民王』でしたが、まるで昨日のことのようにお芝居ができたのは皆さんのおかげです。また皆さんにお会いできますように」と、笑顔を見せた。

 泰山役の遠藤、盟友の官房長官・カリヤンこと狩屋孝司を演じた金田、民政党のドン・二木正一役の岸部は同じ日、同じ場所でクランクアップ。一足先にアップした金田は「みんなが本気でアホやって、熱演して、久々に感動した作品でした。きっと後世に語り継がれると思います」と『民王R』への愛を激白。

 泰山にとって“目の上のたんこぶ”であり、泰山を総理大臣の座へと押し上げた張本人でもある二木を演じた岸部からは「新しいドラマに出会ったな、と実感しました。ドラマだけでなく、音楽も映画もそうですが、何かが変わっていくときにはそのきっかけになるものがあり、この作品はその“きっかけ”になるんじゃないか」と冷静な分析が。

 そして、そんな岸部からの言葉ももらい、クランクアップを迎えた遠藤は、「時代の流れの先頭をいく作品になれた、という言葉は本当にうれしかったです」と喜びつつ、「この作品は間違いなく俺の俳優人生の中で一番大変でした(笑)! でもこの歳でこんなに変化に富んだ役をいただけるのは、ものすごく幸せなことで、のちのち、『俺、あのとき幸せだったな』って思い返す作品になると思います」と笑顔で胸を張った。

 最終回となる第8話では、内閣総理大臣・泰山に決断のときが。離党した民政党のドン・二木が新党を立ち上げ、泰山率いる武藤内閣に不信任案を突きつける。国民を信頼し、解散総選挙に打って出る泰山だったが、二木の立ち上げた本家民政党、そして蓮沼が立ち上げた新党・ネオニッポンも加わり、激しい三つ巴の選挙戦に。時流を読むことに長けた二木は蓮沼に近づき、ある提案をする。そんな中、公安の新田が、一連の入れ替わりの黒幕であるナリタカンパニーの成田(中村育二)の身柄を拘束し、対策本部に連れてくる。成田と対面した泰山は、彼から衝撃的な真実を告げられる。やがて動き出す真の黒幕と、明らかになる裏切り者の正体。入れ替わりテロは思いもよらぬ方向へと進んでいくことになる。

コメント

遠藤憲一(武藤泰山役)

岸部一徳さんからの「時代の流れの先頭をいく作品になれた」という言葉は本当にうれしかったです。ありがとうございます。
この作品は間違いなく俺の俳優人生の中で一番大変でした(笑)! いっぱいいっぱいになって監督やスタッフの皆さんにたくさん迷惑もかけたこともありました。でもこの歳でこんなに変化に富んだ役をいただけるのは、ものすごく幸せなことなんだと途中から思い始めて、感謝しながらやっていました。のちのち、『俺、あのとき幸せだったな』って思い返す作品になると思います。ありがとうございました!

大橋和也(田中丸一郎太役)

最初のクランクインのシーンが泰山と二木先生の会食のシーンだったんですけど、本番になったとき、その空気感にちょっと圧倒されて、やっていけるのかなと思ったんです。でもエンケンさんはじめ皆さんが僕を楽しませてくれたり、率先してお話ししてくださったので、3カ月間、毎回の撮影がほんまに楽しくて、なんか今、もう終わんねやって名残惜しいです。だから明日もここにいたい(笑)。明日も普通にふらっといたらすいません(笑)。
(ここで遠藤から「明日、台湾!」とツッコミ)
本当にそれぐらい来たい気持ちがあるので、いずれまた皆さんと一緒にお仕事できるように頑張ります! またよろしくお願いします。ありがとうございました!

あの(冴島優佳役)

監督さん、スタッフさん、キャストの皆さんのおかげで本当に楽しくて、ファンの方にも「珍しく楽しそうだね」って言われるくらい、ほんとに楽しくて、作品自体も一視聴者として楽しませてもらいました!
またどこかでご一緒できるように頑張りたいです。ありがとうございました!!

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■放送情報
『民王R』
テレビ朝日系にて、毎週火曜21:00〜21:54放送
出演:遠藤憲一、大橋和也(なにわ男子)、あの、山時聡真、金田明夫、山内圭哉
ナレーション:菅田将暉
Inspired by 池井戸潤『民王』(文春文庫・角川文庫)
脚本:加藤陽一、後藤賢人ほか
監督:草野翔吾、山本大輔、佐藤恵梨子
音楽:井筒昭雄
エグゼクティブプロデューサー:三輪祐見子(テレビ朝日)
プロデューサー:飯田サヤカ(テレビ朝日)、田中真由子(テレビ朝日)、菊池誠(アズバーズ)、岡美鶴(アズバーズ)
制作協力:アズバーズ
制作:テレビ朝日
©︎テレビ朝日

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