『ヴェノム:ザ・ラストダンス』完全ネタバレ解説 “黒の王”ヌルはMCUでも大暴れ?
ヌルはマーベルの中でもすごいヴィラン
本作に登場する黒の王ヌルは、コミックではノーウェアという星の誕生に関わり、魔剣ネクロソードを造りました。ノーウェアはMCU映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズに登場、映画『ソー:ラブ&サンダー』でクリスチャン・ベール演じるゴアが手にする神殺しの剣がネクロソードです。MCU版のこれらについてヌルとの関係を示す言及はないですが、ファンとしてはこのヌルがMCUのほうでも暴れるのではないかと期待してしまいます。
なお本作でヌルを演じているのはアンディ・サーキスです。モーションキャプチャー俳優として『ロード・オブ・ザ・リング』のゴラム、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』などのスノーク、俳優としてMCUのユリシーズ・クロウ、『THE BATMAN-ザ・バットマン-』のアルフレッドが有名ですが、彼は『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』の監督も務めています。前作の監督が、本作のメインヴィランを演じるというのも面白いですね。
エージェント・ヴェノムへの布石
ゼノファージとヴェノム、シンビオート軍団、ストリックランド将軍たちとの大バトルの中、ヘリコプターから攻撃していた軍人がゼノファージに襲われ両足を失います。この時、将軍が「トンプソンがやられた!」と叫ぶので、この兵士の名がトンプソンということがわかります。コミックにおいてスパイダーマンことピーター・パーカーの友人で、高校時代彼をいじめていたフラッシュ・トンプソンというキャラがいます。映画のスパイダーマンにも出てきますね。
コミックではフラッシュは軍人となりますが、戦争で両足を失う。しかしその後、シンビオートと時間制限付きで合体し、超人兵士エージェント・ヴェノムになるという設定があるのです。したがって、映画に登場した両足を失った軍人トンプソンは明らかにエージェント・ヴェノムへの布石でしょう。実際、ソニーはエージェント・ヴェノムの映画も検討中と発表しており、スクリーンでその活躍がみられる日も近い?
これ以外にもまだまだ隠しネタが多そうな『ヴェノム ザ・ラストダンス』。エディとヴェノムという、アメコミ映画史に残る最高のカップルの最後の冒険を楽しみつつ、細かいところもチェックしてみてください。
■公開情報
『ヴェノム:ザ・ラストダンス』
全国公開中(字幕版/日本語吹替版)
出演:トム・ハーディ、キウェテル・イジョフォー、ジュノー・テンプル、リス・エヴァンス、ペギー・ルー、アラナ・ユーバック、スティーヴン・グレアム
監督・脚本:ケリー・マーセル
原案:トム・ハーディ、ケリー・マーセル
プロデューサー:アヴィ・アラド、マット・トルマック、エイミー・パスカル、ケリー・マーセル、トム・ハーディ、ハッチ・パーカー
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
公式サイト:https://www.venom-movie.jp/
公式X(旧Twitter):https://x.com/VenomMovieJP