見上愛、『光る君へ』で最も“変貌”した人物に “強さ”を身につける彰子から目が離せない

 一条天皇が魅了される物語の作者であるまひろの存在そのものに興味もあったのだろう。まひろが物語の続きを一条天皇に献上するため、再び藤壺に上がった際、彰子は「帝がお読みになるもの、私も読みたい」と強く希望した。

 そして、第35回「中宮の涙」ではタイトルにある通り、これまでずっと心の中にしまいこんでいた「一条天皇が好き」という気持ちを解放し、彰子は涙ながらの告白をする。この告白も、彰子とまひろが2人だけで会話しているところに敦康親王に会いに一条天皇がやってきたからできたのだった。

 まひろは道長にとって光であるように、彰子にとっても抑圧から心を解き放ってくれる希望のような、力強い存在のようだ。まひろから自分の思いを表現する方法、漢籍や物語の知識を学び、彰子の成長は止まらない。自信を持つことで、ますます一条天皇からも愛され、自分自身と向き合える大人の女性へと変化してきた。政治に利用されるだけではない、本当の強さを身につけつつある彰子。本来の芯の強さを見せつけ、父・道長に反論したり、強く意見することもあるようで、変わっていく彰子から目が離せない。

■放送情報
『光る君へ』
NHK総合にて、毎週日曜20:00〜放送/ 翌週土曜13:05〜再放送
NHK BS・BSP4Kにて、毎週日曜18:00〜放送
NHK BSP4Kにて、毎週日曜12:15〜放送
出演:吉高由里子、柄本佑、黒木華、井浦新、高杉真宙、吉田羊、高畑充希、町田啓太、玉置玲央、板谷由夏、ファーストサマーウイカ、高杉真宙、秋山竜次、三浦翔平、渡辺大知、本郷奏多、ユースケ・サンタマリア、佐々木蔵之介、岸谷五朗、段田安則
作:大石静
音楽:冬野ユミ
語り:伊東敏恵アナウンサー
制作統括:内田ゆき、松園武大
プロデューサー:大越大士、高橋優香子
広報プロデューサー:川口俊介
演出:中島由貴、佐々木善春、中泉慧、黛りんたろうほか
写真提供=NHK

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