中村アン「いつの間にか“鉄の女”みたいな感じに(笑)」 イメージから脱却する難しさ語る
近年出演作が相次ぐ俳優の中村アン。そんな彼女が「大きなチャレンジになる作品」と位置づけたのが、テレビ朝日系オシドラサタデー『青島くんはいじわる』。恋愛から離脱した35歳目前女子の目の前に現れたイケメン年下男子に翻弄される姿を描いたラブコメディだ。中村にとって「とても難易度が高い」と考えていたジャンルに挑戦することにはどんな意味があったのだろうか。率直な胸の内を聞いた。
原作は、漫画サイトで累計閲覧数が1億3000万回を突破した人気コミック。中村は、Snow Man 渡辺翔太扮する年下男性“青島くん”と協定恋愛を結んだことから、さまざまな意地悪を仕掛けられキュンキュンしてしまいながらも恋心を抱いていく……という物語だ。
“イメージを変える”ことは容易ではない
中村はラブコメの挑戦に「スキルが必要というか、とても難易度の高いジャンルだなという印象がありました。喜怒哀楽をフルコースで見せるのはパワーがいりますし、大げさにしすぎるとリアリティも欠けてしまう。そのさじ加減も難しいのだろうなと思ったので、お話をいただいたときは結構悩みました」とオファーを受けたときの率直な思いを明かすが、一方で「そこから逃げ出さずに飛び込めたら、また成長できるのかなという自分のなかでの裏テーマみたいなものがありました」と期待する気持ちもあったという。
中村といえば、近年上昇志向の強い検事や、クールな航空管制官、警視庁の監察官など強めの役柄を演じることが多かった。
「私自身も、結構堅めな感じの役柄が好きだったりするのですが、いつの間にか“鉄の女”みたいな感じになっていますよね(笑)。その意味で、今回の作品は、これまでと違ったイメージを持っていただけるチャンスなのかなと思いました」
中村には「イメージを変える」というのは容易なことではないという意識があるという。「ちょうど髪を短く切ったとき、いろいろなお声をいただきました。あれから3年ぐらい経っているのですが、そのときのイメージが強いみたいで。変換していくというのは難しい作業だなという実感があります」。
その意味で、演じる役によって視聴者のイメージを変えられる俳優という仕事は「とても楽しいです」と笑顔を見せる。特に今回はラブコメということで、作品のなかで振り幅が大きな演技を要求される。