『ソンジェ背負って走れ』で唯一無二の存在感 キム・へユンの魅力が詰まった出演作4選

 “月曜日の治療薬"といえば......今話題の韓国ドラマ『ソンジェ背負って走れ』。自分の人生を変えてくれた推しの運命を変えるためにタイムリープする女性の物語で、回を増すごとに世界中から人気を集めた。最近では、日本でもドラマのポップアップストアが開催され、キム・へユンのファンミーティングも行われた。本記事では、数々の作品で圧倒的な存在感を放ち、『ソンジェ背負って走れ』で主人公ソルを見事に演じきった実力派俳優キム・へユンの出演作を紹介させていただきたい。

『ソンジェ背負って走れ』

『ソンジェ背負って走れ』(写真はtvN公式サイトより)

 八方塞がりだった人生に光を灯してくれた推しを助けるために、過去へとタイムリープする女性を描いた物語。大好きだった人気アーティストの突然の訃報から物語は動き始め、運命を変えようと奮闘する主人公の姿に一瞬たりとも目が離せなくなる本作。一見ファンタジーな設定にも思えるが、タイムリープという演出を用いながら、「一瞬一瞬を全力で生きてみよう」というメッセージを語りかけてくれるようなリアルさもある。劇中では、本当に恋をしているような主演2人の繊細で安定感のある演技が作品の完成度を高め、気付いた時には深い沼から出られないほど没入感も凄まじい。

 交通事故により車椅子での生活を送る主人公イム・ソルを演じるのが、キム・へユンだ。執筆時からソルというキャラクターはキム・へユンを考えて書かれており、彼女がいなければこの作品もなかったと言われているが、本当にその通りだと思うほど唯一無二の存在感を放っている(※1)。特に、10代、20代、30代とソンジェを想い涙を流す場面が多いのだが、感情の揺れ動き方に全く違和感がなく、こんなにも美しく的確に感情を爆発させることが出来るのかと感心してしまう。また、太陽のような明るさとエネルギッシュさも兼ね備えているので、気付けばキム・へユンの虜になってしまう。そして、相手役とのケミストリーが100点満点で、“ソルソンジェ”はキム・へユンとビョン・ウソクしか考えられないと思うほど、息のあった世界観をみせている。

『偶然見つけたハル』

『偶然見つけたハル』(写真はMBC公式サイトより)

 漫画の登場人物が、もしも自分の意思を持って自由に動き始めたらどうなるか......という設定を描くファンタジーな学園物語。劇中では、漫画の世界で脇役として生きる女性にスポットライトを当て、自分自身の運命を変えようと奮闘する姿を描きながら展開していく。細やかに設定された作品のルールが散りばめられているのも面白いポイント。キュンキュンするような恋愛だけでなく、ハラハラするようなサスペンス要素も入っており、登場人物たちにどんな結末が待っているのか目が離せなくなっていく。2019年のMBC演技大賞では視聴者が選ぶ今年のドラマ賞を受賞し、出演していた俳優陣は本作以降一層活躍の場を広げた。

 心臓病を患う本作の主人公ウン・ダノを演じるのが、キム・へユンだ。漫画の作者のシナリオに合わせた行動や台詞にあらがおうと、まるで1人2役のように葛藤する場面を演じてしまうのがすごいところ。行動派で明るく、コミカルさも持ち合わせているため、見れば見るほど愛したくなるような不思議な魅力を持つ。三角関係を演じたイ・ジェウク、ロウンとの息もぴったりで、相手役に歩幅を合わせながら心地よいケミストリーを作り上げていくのが彼女の沼深いポイントの一つだと思う。バラエティ番組『車輪のついた家』では、3人が再会し、キム・へユンの太陽のような明るさや仲睦まじい姿が見れるので、セットでの視聴をおすすめしたい。

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