ロマンス作品にもハードボイルドな役にもハマる “アジアの貴公子”チ・チャンウクの快進撃
2024年3月、歌手として日本での2ndシングル『The Wind Of Spring』を発売した、チ・チャンウク。同月、初のジャパンツアー『2024 Ji Chang Wook Japan First Tour -March-』を大阪・福岡・東京で開催するため来日し、大盛況を収めたのも記憶に新しいところだ。そもそも昨年11月の日本のCDデビュー以降、本人は「日本語は難しい」と苦戦しながらも、日本語で歌い上げる楽曲はファンにより親しみと喜びを与え、俳優としてだけでなく歌手としてのチ・チャンウクにも大きな期待が募ったものだ。
チ・チャンウクは、1987年7月5日生まれの今年、37歳。大きな瞳が輝く甘いマスクと、そこはかとない色気で、日本や韓国のみならずアジアでの人気を誇り、“アジアの貴公子”と呼ばれるほど。ここで、あらためて彼の俳優歴を振り返ろう。
母親に女手ひとつで育てられたひとりっ子の彼は、今も母親思いとして知られるが、そんな母親の反対を押し切って、高校時代に俳優に憧れて演技の勉強ができる大学へと進学。在学中の2007年に『火と氷』でミュージカルデビューし、2008年には助演ながらドラマ『僕は君にほれた』、そして独立長編映画『スリーピングビューティー』で俳優デビューを果たした。
2009年にはドラマ『ソル薬局の息子たち』のピュアな末っ子役で注目されるようになり、2010年の国民的ヒット作『笑って、トンヘ』で主人公トンヘを演じ、大ブレイク。同作はアメリカ育ちのトンヘが9歳の精神年齢を持つ母とともに韓国に帰国して父親を探し、新たな愛を知り、やがて家族を築いていくハートフルホームドラマで、全159話もありながら瞬間最高視聴率51.4%を記録。チ・チャンウクは、トンヘ役でKBS演技大賞の連続ドラマ部門優秀演技賞を受賞した。
2011年には『ペク・ドンス』でペク・ドンス役として時代劇に初挑戦。朝鮮王朝時代、正祖(イ・サン)の護衛武官として実在した最強の武人役を演じ、敵対する秘密組織の剣客役ユ・スンホと共演。ちなみに、ぺク・ドンスの子役時代を演じていたのは、時代劇の申し子と名高いヨ・ジングだった。2013年には時代劇『奇皇后』で、ハ・ジウォン演じるキ・ヤン/キ・スンニャンの心を揺さぶる2人の男のうちのひとり、皇帝タファン役として登場。MBC演技大賞の特別企画部門の優秀演技賞を受賞した。