和田庵、『虎に翼』新キャラクター・道男役で見つかる予感 実は“再共演者”ばかり?

『虎に翼』和田庵の“居心地の悪さ”の演技

 朝ドラでヒロイン宅に居候することになったキャラクターといえば、NHK連続テレビ小説の前作『ブギウギ』の小夜(富田望生)が思い出される。小夜は癖が強くデリカシーのない言動が多々見受けられたものの、基本が底抜けに明るかった。ただどんなにあけすけに見えても、本当の心の傷は小夜もなかなか見せず、むしろそれが傷だと自分でも十分に自覚できていないような節も見受けられた。そもそもスズ子(趣里)のような歌手になることに憧れて彼女の付き人になった小夜は、憧れの人物の近くに身を置けば置くほど“何者にもなれない”自分をまざまざと突きつけられていた。理想と現実のギャップや選べなかった人生の差分にやりきれなさを滲ませるような部分も見受けられた。

『ブギウギ』にはなぜ“困った人”が多い? 富田望生演じる小夜に同情させない脚本の意図

戦時下でのスズ子(趣里)と愛助(水上恒司)の恋に注目が集まるNHK連続テレビ小説『ブギウギ』。2人の関係になぜか反対の意を唱えて…

 『虎に翼』では、年齢も性別も異なる道男が寅子の元にやって来て、生きるためにやむなく悪事に手を染めるほかなかった、戦争の一番の被害者とも言える戦争孤児と寅子は向き合うことになる。それはまさに、花岡(岩田剛典)が苦悩し対峙し続け、「人としての正しさと司法としての正しさがここまで乖離していくとは思いませんでした」と言った言葉を常に突きつけられる状況だとも言えるだろう。寅子は道男のような存在をどう捉え、司法でどう扱い守り、そしてこの乖離にどのように折り合いをつけようとするのだろうか。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『虎に翼』
総合:毎週月曜〜金曜8:00〜8:15、(再放送)毎週月曜〜金曜12:45〜13:00
BSプレミアム:毎週月曜〜金曜7:30〜7:45、(再放送)毎週土曜8:15〜9:30
BS4K:毎週月曜〜金曜7:30〜7:45、(再放送)毎週土曜10:15~11:30
出演:伊藤沙莉、石田ゆり子、岡部たかし、仲野太賀、森田望智、上川周作、土居志央梨、桜井ユキ、平岩紙、ハ・ヨンス、岩田剛典、戸塚純貴、松山ケンイチ、小林薫
作:吉田恵里香
語り:尾野真千子
音楽:森優太
主題歌:米津玄師「さよーならまたいつか!」
法律考証:村上一博
制作統括:尾崎裕和
プロデューサー:石澤かおる
取材:清永聡
演出:梛川善郎、安藤大佑、橋本万葉ほか
写真提供=NHK

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