『ドクタースランプ』パク・ヒョンシク&パク・シネが支え合う 別離を経て深まった愛情

 ジョンウは、ハヌルの友人ホンラン(コン・ソンハ)が、友人と電話でハヌルの話をしているのを偶然聞いてしまう。ハヌルがギョンミンに論文を盗まれ、悪質な噂を流して働けなくさせられたことを知ったジョンウは、ギョンミンの元を訪れる。ジョンウは、ギョンミンを問いただすが、ハヌルを貶めたギョンミンと殴り合いの乱闘になってしまう。その足でハヌルの元に行ったジョンウは、「ごめん。何も知らなかった」とハヌルを強く抱きしめる。

 ここから、ジョンウとハヌルが互いをより深く思い合い、絆を深める一連の流れが、終盤を迎える前にゆっくりと上昇するジェットコースターのようだ。ジョンウは、ハヌルからケガの手当てを受けながら、手術中にハヌルの姿を見て涙が出そうだったことを話す。そして自分の心の内を打ち明ける。ハヌルから別れを告げられ、ハヌルを支えることができないと思い、「(ハヌルに)頼られる存在になりたいと思い、強くなろうとした」と言うジョンウ。

 恋愛や友人関係、パートナーなどの人間関係は「欠けたもの同士が合わさって完全になる」という話もある。ハヌルもジョンウも、互いに自分を支えきれないような状態になった時、相手のために奮起し合う。それは傷のなめ合いではなく、補完し合う関係性だ。互いがシーソーでバランスを取るように、ひとりでは重く上がらなかったシーソーも、片側に相手が乗ることでバランスが取れ、足が宙に浮く。誰かの存在が自分の心を軽くし、前を向いて立ち向かおうとする原動力となり、心に羽が生えたように軽くなることがある。ひとりでは支えきれない荷物を背負った時、誰かに頼ること、支え合うことで、人は人に傷つけられても、また人に支えられ再生していくのだ。

 交際2日で別れたハヌルとジョンウは、別離の期間を経て、より絆と信頼関係と愛を深めた。これまでのキスとふたりの想いの乗ったキスは、全く違うのだ。交際が始まったときのウキウキしたキスシーンと異なり、心の奥底に信頼を育んだふたりは、柔らかい色を放ちながら、互いの心が見えるような美しいキスを重ねる。ぜひその目でパク・シネ&パク・ヒョンシクが想いを込めたキスの温度の違いを確かめてもらいたい。

■配信情報
『ドクタースランプ』
Netflixにて配信中
出演:パク・ヒョンシク、パク・シネ、ユン・パクほか
(写真はJTBC公式サイトより)

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