『リビングの松永さん』中島健人の実力を裏付ける“演じ分け” 髙橋ひかる“最大の見せ場”も

 ついに、松永(中島健人)の過去が明らかになったドラマ『リビングの松永さん』(カンテレ・フジテレビ系)第8話。美己(髙橋ひかる)の恋も全力疾走で前に進み出し、いよいよ物語は終盤に向けてラストスパートをかけ始めている。とはいえ、2人の間に立ちはだかる問題はまだ山積み。松永と美己の幸せなラストを見届けるまで、ひとときも気が抜けない。

 3年以上遠ざかっていた広告デザインの世界へと再び足を踏み入れようと考え始めた松永は、久しぶりに手がける仕事として、取引先のデザイン事務所が開催する社内コンペに参加することを決めた。だが、心の奥底では、激しい競争が待ち受けるその世界への復帰をためらっていた。そして、その理由こそが、第8話の鍵を大きく握ることになる。

 そんな仕事モードの松永をよそに、シェアハウスでは、凌(藤原大祐)が美己(髙橋ひかる)に「園田さんさ……松永さんに告白とかしないの?」と核心をつく質問をする。

 松永には、はっきりと“豪速ド直球”で、「好き」と言わないと気持ちが伝わらないことを、凌の助言によって気付かされる美己。視聴者としては「もうくっついちゃえ!」と美己の背中を勢いよく押したくなるところだが、凌の率直ながらも美己に寄り添ったアドバイスは、さすがである。

 さて、第8話で気になるのが、前回の終わりに不穏な動きを見せた“小夏”こと夏未(若月佑美)の動きだろう。

 松永に対して抱く淡い期待を胸に、彼女は担任であり松永の元恋人でもある夏未に相談しようとするが……。予想外にも夏未から「私……まだ純のこと好きみたい」という宣戦布告を受け、言葉を失ってしまう。美己は、松永と夏未の間に再び火がつくかもしれないという不安を抱えながらも、朝子(黒川智花)に「何年ぶりかにまた同じ人を好きになるって……?」と、昔の恋人との再会が復縁のきっかけになり得るかどうかを尋ねるのだった。

 第8話では、美己と松永にそれぞれ同じタイミングで違った試練が降り注ぐ。

 松永にとっての“特別な仕事”と、美己にとっての“大切な家族”。本来、その2つに優劣などつけられない。しかし松永は「俺に気を使うな」とストレートな優しさを見せ、「美己のことの方が大事だと思った」と貴重なチャンスを捨ててでも、美己のことを助けることを選んだ。松永と美己の関係は、ゆっくりと、しかし確実に変わり始めている。

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