『君が心をくれたから』“案内人”斎藤工&松本若菜の変化 人間時代に五感を失った可能性?
一方で、日下の言うことは「あなたは今日の決断をいつか後悔するでしょう」というようにいつも少し断定的で、「今の決断が間違っている」ことを教えてくれる。第5話で、自分が乗っているバスを太陽が走って追いかけて来ていることに気づいても雨は無視しようとした。いずれ太陽に迷惑をかける自分は、彼から離れたほうがいいと考えていたのだ。その姿を見た日下は、「イフタフヤーシムシム」と呟き、「素直になれる特別な呪文です」と言った上で、雨に後悔するにしても“幸せな後悔”を選択するように促したのだ。その結果、雨は太陽と一緒にこれからを歩む決断をすることができた。
“案内人”2人の雨への接し方は異なるが、どうやら五感を失うと分かっている雨の心の動きも、周りの反応も、そしてこれからどうしたらいいかも知り尽くしているようだ。それは“案内人”として同じような何人もの人に会って来た経験ゆえかもしれないが、もうひとつ、考えられることがある。2人が“人間時代”に経験したのかもしれないのだ。この他にもいくつか“ヒント”があり、SNSでは「千秋は亡くなった太陽の母なのでは?」「日下は雨の父なのでは?」というような考察がいくつか見られている。
触覚を失い、ついに太陽の元に日下と千秋を呼んで本当のことを話した雨。真実を知り、雨の予想通り、自分を責め、「雨が苦しむのをただ見ていることしかできない」と太陽は泣いた。けれども、今の雨をよく見てほしい。日下と千秋のアドバイスもあり、積極的に“幸せな後悔”を選ぶようになった雨は、これからも何かを失っていくことを悲しんではいても、それに苦しんでなどいない。かつては「雨は必要だよ」と伝え続けた太陽が嘆き悲しんでいる。今度は雨が「太陽が必要だよ」と伝える番なのかもしれない。
■放送情報
『君が心をくれたから』
フジテレビ系にて、毎週月曜21:00~21:54放送
出演:永野芽郁、山田裕貴、斎藤工、松本若菜、白洲迅、出口夏希、真飛聖、遠藤憲一、余貴美子
脚本:宇山佳佑
主題歌:宇多田ヒカル
演出:松山博昭
プロデュース:草ヶ谷大輔
©︎フジテレビ
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