『ブギウギ』看病中に訪れたスズ子と愛助のロマンス なぜ悲劇でも“笑い”溢れる?

 医者から結核の患者にむやみに近づいてはいけないと言われても、空襲警報が発令され、命の危険が迫っていても、愛助のそばを決して離れようとはしないスズ子。亡き母・ツヤ(水川あさみ)もまた、幼い頃に百日咳の疑いで高熱を出したスズ子の元にぴったりとくっついていた。どんな時でも周りを不安にさせまいと、気丈に振る舞う姿がよく似ている。そして、そんなスズ子に改めて惚れ込んだ愛助は病床で結婚を申し込む。周りの人が全員避難し、まるで2人きりになったみたいな世界で顔を寄せ合うスズ子と愛助。そのあまりにロマンチックな光景にしばし状況も忘れて浸ってしまった。

 これまで2人の関係に断固として反対していた坂口もスズ子の人となりを知り、態度を一変させる。坂口にとってずっと面倒を見てきた愛助は村山興業の大事な後継ぎであるのと同時に、息子みたいな存在なのではないだろうか。そんな愛助をいっときの火遊びではなく、心から愛してくれるスズ子に坂口は看病を託す。スズ子は上京してきてからずっと暮らしてきた下宿先を出て、坂口が借りてくれた三鷹の家で愛助と一緒に過ごすこととなった。小夜はいるものの、まるで新婚のような暮らしを始める2人。少しでもその幸せが長く続くことを願うばかりだ。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『ブギウギ』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
出演:趣里、水上恒司、草彅剛、蒼井優、菊地凛子、水川あさみ、柳葉敏郎ほか
脚本:足立紳、櫻井剛
制作統括:福岡利武、櫻井壮一
プロデューサー:橋爪國臣
演出:福井充広、鈴木航、二見大輔、泉並敬眞、盆子原誠ほか
写真提供=NHK

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