スズ子のステージを冷ややかな目線で見つめていたのは、茨田りつ子（菊地凛子）。「どうしようもなく下品ね」とつぶやき席を立つ。次の日の朝刊にスズ子は大きく取り上げられた。見出しは「スウィングの女王 誕生」。スズ子の活躍に大阪のはな湯はお祝いムードであったが、ツヤ（水川あさみ）は体調を悪くし寝込んでいた。

　第7週のタイトル「義理と恋とワテ」が示すように、スズ子と秋山の恋物語も少しずつ描かれている。秋山は相手ダンサーの中山、そしてスズ子は劇団の演出家・松永（新納慎也）に恋をしていた。「君は最高だ。グッドラック」とスズ子のおでこにキスをして去っていく松永。スズ子はおでこに残る感触を確かめながら、松永からもらったチョコを頬張っていた。

　前作の朝ドラ『らんまん』（NHK総合）の記憶がまだ新しいため、そのイメージも払拭されつつはあるが、歴代の朝ドラの多くは主人公の初恋が実らないというのがセオリーにある。近年では『舞いあがれ！』の舞（福原遥）と柏木（目黒蓮）がその例にあり、心苦しいところではあるが、『ブギウギ』もまたその一例に数えられることになるのが濃厚だ。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『ブギウギ』
総合：午前8:00〜8:15、（再放送）12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K：7:30〜7:45、（再放送）11:00 〜11:15
出演：趣里、水上恒司、草彅剛、蒼井優、菊地凛子、水川あさみ、柳葉敏郎ほか
脚本：足立紳、櫻井剛
制作統括：福岡利武、櫻井壮一
プロデューサー：橋爪國臣
演出：福井充広、鈴木航、二見大輔、泉並敬眞、盆子原誠ほか
写真提供＝NHK