冬景色のトルコ南東部を少女と祖父が歩く 『葬送のカーネーション』ティザー予告公開

『葬送のカーネーション』ティザー予告

 2024年1月12日に公開されるベキル・ビュルビュル監督作『葬送のカーネーション』のティザー予告が公開された。

 第28回テトゥアン地中海映画祭でグランプリ、第27回ソフィア国際映画祭で審査員特別賞を受賞した本作は、荒涼とした冬景色のトルコ南東部を舞台に、亡き妻を葬るため、棺を背負い歩き続ける老人と孫娘の姿が描いた現代社会の寓話。

 荒涼とした冬景色のトルコ南東部。少女ハリメは、祖父のムサが約束を交わしたという亡き祖母の遺体を故郷の地に埋葬するため、祖父と棺とともに旅をしている。紛争の続く場所へ帰りたくないハリメだったが、親を亡くし、仕方なく一緒に歩く。ハリメたちは、旅で出会う様々な人たちから、まるで神の啓示のような“生きる言葉”を授かりながら進んでいく。

映画『葬送のカーネーション』ティザー予告

 少女ハリメの眼差しを導入にした本作のティザー予告は、祖父の“想い”を胸に約束の地を目指す光景をバックにした映像から幕を開ける。その後、「原題の社会情勢をモチーフにしながら 崇高で純粋な寓話として昇華させた物語」というジェームズ・ハドフィールドのコメントが表示され、車輪に載せられた棺桶や難民と思われる人々の様子、宙に浮く棺桶の様子など、現実とも夢とも取れるシーンが続く。予告の最後には、深田晃司監督のコメントと、棺桶の中で休息を取る少女ハリメを外敵から守るように棺の蓋を締めるカットが映し出される。

 本作の舞台は、冬景色のトルコ南東部。孫娘ハリメを演じるのは、本作が初の演技経験となった、シリアで生まれ戦争のためトルコに移住したシャム・シェリット・ゼイダン。年老いたムサを演じるのはトルコで映画、舞台、テレビドラマで活動する俳優のデミル・パルスジャン。ビュルビュル監督は小津安二郎を敬愛し、本作で描かれている「死と旅」というテーマも、数々の小津映画から受け継いだレガシーだと語っている。

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■公開情報
『葬送のカーネーション』
2024年1月12日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、恵比寿ガーデンシネマほかにて全国順次公開
監督 : ベキル・ビュルビュル
脚本 : ビュシュラ・ビュルビュル、ベキル・ビュルビュル
出演:シャム・シェリット・ゼイダン、デミル・パルスジャン
海外セールス:Alpha Violet
配給:ラビットハウス
協賛:トルコ文化観光省/トルコ国営放送局
2022/トルコ・ベルギー/トルコ語・アラビア語/16:9/5.1ch/カラー/103分
©FilmCode
公式サイト: https://cloves-carnations.com
公式X(旧Twitter):@masuda8251

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