石橋静河主演で小津安二郎『東京の女』リメイク 共演に金子大地、南沙良、中島歩ら

石橋静河主演で『東京の女』リメイク

 11月12日よりWOWOWにて放送・配信がスタートする『連続ドラマW OZU ~小津安二郎が描いた物語~』の第5話が、石橋静河が主演を務め、工藤梨穂が監督を務める『東京の女』 に決定した。

 日本を代表する映画監督・小津安二郎。「小津調」と称される独特かつ唯一無二の映像世界で数々の作品を生み出し、没後60年となる今もなお国内外問わず高い評価を受け“世界のOZU”と敬愛される存在だ。

 1903年12月12日の生誕から120年を迎えたことを記念して、小津の初期サイレント映画群をドラマリメイクする本作。オムニバスドラマ形式で、現代設定に置き換え、カラーかつトーキー(発声)で蘇る。

 第5話でリメイクされる作品は、90年前の1933年に公開された岡田嘉子主演映画『東京の女』。社会で強く生きる姉とそれを慕う弟をシリアスに描き、当時の行き詰った空気も感じさせる作品だ。

 監督を務めるのは、卒業制作の『オーファンズ・ブルース』がPFFアワード2018でグランプリを獲得し、『裸足で鳴らしてみせろ』で国内外の映画祭で受賞を果たした工藤。脚本は『スイートリトルライズ』『風の電話』の狗飼恭子が担当する。

 主演を務める石橋のほか、金子大地、南沙良、中島歩、斉藤陽一郎、山本奈衣瑠、片山萌美、金子鈴幸、池田良、嶺豪一、森岡龍らが共演に名を連ねた。

 石橋が演じるのは、出版社で編集者として働き、学費のかかる弟の面倒をみる良き姉でありながら、知られざる一面を持つ主人公・ちか子。石橋は今作でWOWOWドラマ初主演となる。

 金子が演じるのは、ちか子の弟でボランティア活動に励む純粋な大学生・良一。両親を亡くし、二人暮らしの姉・ちか子を心のより所にしている。南が演じるのは、良一の恋人で大学生の春江。良一とちか子の関係に違和感を覚え、ある行動に出る。

 中島が演じるのは、春江の兄・木下。出版社に出入りする木下はちか子の噂を耳にする。斉藤は、ちか子が編集を担当する大御所作家・尾形を演じる。

 両親の死後、二人暮らしをしているちか子(石橋静河)と弟の良一(金子大地)。大学生の良一は恋人の春江(南沙良)とボランティア活動に勤しみ、ちか子は出版社で働きながら家計を支えていた。そんなある日、何も知らずに姉を慕っている良一を案じた春江は、ちか子の秘密を良一に明かすのだが……。

コメント

石橋静河(ちか子役)

小津作品という大きな山に、同世代の工藤監督と挑戦できることが、とても嬉しいです。誰もが携帯にカメラを持ち歩き、情報が溢れすぎている時代。今を生きる人の、言葉にならない思いが画面に滲み出るような作品になったらいいな、と思います。お楽しみに!

工藤梨穂(監督)

小津監督の『東京の女』には、熱を帯びた人の眼差しが何より克明に刻まれていると思います。今なお褪せないその生々しさへ途方もない畏れを抱きながらも、現在を生きる人たちの眼差しの中で誰かを真に見つめようとすることの愛や鋭利さを捉えることができたら。そんな思いで企画へ参加させて頂きました。正直、私はこの挑戦に震えています。しかし、素晴らしい脚本と石橋静河さんをはじめとするキャスト陣、スタッフの皆さんのもと、自身の全力を尽くして本作を作り上げていく所存です。ぜひご覧ください。

■放送・配信情報
小津安二郎生誕120年記念『連続ドラマW OZU ~小津安二郎が描いた物語~』
WOWOWにて、11月12日(日)スタート 毎週日曜22:00〜放送・配信(全6話)

・第1話『出来ごころ』
原作:『出来ごころ』(原作:ジェームス・槇、脚色:池田忠雄、監督:小津安二郎)
脚本・監督:城定秀夫
音楽:遠藤浩二
出演:田中圭、渡邊圭祐、白石聖、森優理斗、渡辺真起子、長田成哉、行平あい佳、駒木根隆介、北村優衣、笠兼三、カトウシンスケ、小野了

・第2話『生れてはみたけれど』
原作:『大人の見る繪本 生れてはみたけれど』(原案:ゼームス槙、脚色:伏見晁、監督:小津安二郎)
脚本・監督:吉田康弘
音楽:遠藤浩二
出演:柄本佑、国仲涼子、染谷将太、小山蒼海、白鳥廉、土村芳、渋川清彦

・第3話『非常線の女』
原作:『非常線の女』(原作:ゼームス槇、脚色:池田忠雄、監督:小津安二郎)
監督:松本優作
脚本:高田亮
音楽:遠藤浩二
出演:前田敦子、高良健吾、片山友希、前田旺志郎、渡辺いっけい、田中俊介、中井友望、白鳥晴都、二ノ宮隆太郎、山本一賢、近藤芳正、吹越満

・第4話
原作:『淑女と髯』(原作・脚色:北村小松、監督:小津安二郎)
監督:前田弘二
脚本:高田亮
音楽:遠藤浩二
出演:成田凌、堀田真由、須賀健太、森田想、吉田羊、花瀬琴音、増田朋弥、山崎竜太郎、吉岡睦雄、宇野祥平

・第5話
原作:『東京の女』(原作:エルンスト・シュワルツ、脚色:野田高梧、池田忠雄、監督:小津安二郎)
脚本:狗飼恭子
監督:工藤梨穂
音楽:遠藤浩二
出演:石橋静河、南沙良、中島歩、金子大地、山本奈衣瑠、片山萌美、金子鈴幸、池田良、嶺豪一、森岡龍、斉藤陽一郎

企画・プロデュース:徳田雄久
プロデューサー:堤口敬太、原克子、勝木孝
製作:WOWOW、松竹
公式サイト:https://www.wowow.co.jp/drama/original/ozu/
小津安二郎公式サイト:https://www.cinemaclassics.jp/ozu/

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