『こっち向いてよ向井くん』赤楚衛二が見せた価値観の変化 洸稀との関係にも影響が?

 麻美(藤原さくら)と元気(岡山天音)の関係に変化が表れる。『こっち向いてよ向井くん』(日本テレビ系)の第9話で向井くん(赤楚衛二)たちは、“結婚、恋人、友人などの肩書や役割に縛られること“について話し合った。

 麻美のためなら、と離婚届を書いて渡した元気。麻美はそれを受け入れ、ついに2人は別れてしまった。これをきっかけに、麻美は実家を出ることに。そして、元気は麻美という存在をなくしたことで仕事への意欲まで失ってしまった。そのような中、美和子(生田絵梨花)が偶然「パイレオ」を訪れ、洸稀(波瑠)と仲良くなる。そこに向井くんまでやってきたため、3人は鉢合わせ状態に。いつしか元気も交え、みんなはなぜ麻美が出ていってしまったのかを話し合うことになる。麻美が望む関係とは、どうすることが正解だったのか。答えのない問いに思いを巡らせながら、それぞれは自分の人生とも向き合うことに。

 洸稀が疑問に思ったように、麻美自身がそもそも考えていた「元気の結婚からの解放」という意味では、麻美は家を出る必要はなかったはず。だが物事はそう簡単にはいかない。そこには麻美自身のまとまらない考えなども少なからず影響があったように思う。だがここで向井くんは、お互いに好きなのに一緒にいない麻美と元気のことを真剣に心配していた。

 そもそもドラマが始まったばかりの向井くんは、相手と向き合うことが今一つ得意ではないように見えた。中谷(田辺桃子)やアン(久間田琳加)との恋愛では、相手の個性と向き合いきれず、相手を好きになるところにたどり着けないことが課題に。そして美和子との関係では、相手の結婚観と向き合うまでに時間を要してしまった。

 だが今の向井くんは、麻美と元気の関係に誰よりも親身になることができる。「結局、ノイズに負けたのは麻美の方だな」「もっとシンプルに考えちゃダメなのかよ」など、向井くん自身が「好き」や「結婚」と向き合ってきたからこその言葉の数々に、これまでの経験が着実に向井くんの価値観に変化を起こしていることが感じられた。

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